2015/09/27

 「ALFA MUSIC LIVE」(渋谷Bunkamuraオーチャードホール)

 その4から続く


●吉田美奈子(プレゼンター:向谷実)

 プレゼンターの向谷実は元カシオペア(キーボード奏者)。最近は鉄道方面で活躍云々という自己紹介はウィキペディアで調べて合点がいった。なるほどそういうことですか。「タモリ倶楽部」で拝見したことがあるかも。
 カシオペアもALFAだったのになぜ出演しないのか。まあ、いろいろ大人の事情というものがあるのだろう。

 はっぴいえんどからキャラメルママやティン・パン・アレーに繋がる音楽、あるいはその関連アーティスト(の楽曲)をリアルタイムで聴いたことがなかった。ただ、大瀧詠一には興味があった。といってもアルバム1枚買ったことはないけれど。別に小林信彦の影響ではない。良い曲をいっぱい書いているということだ。
 「夢で逢えたら」もその一つ。今ではスタンダードになった感のあるこの曲を、オリジナルの吉田美奈子で聴けたのは感涙ものだった。

 入場時に配付されたパンフレット(?)は、村井邦彦氏の文章が掲載されている。「月刊てりとりぃ」という雑誌(があるのだろう、僕は知らないけれど)に連載されている「LAについて」に加筆訂正したもの。この文章が出演アーティストと村井氏の出会いや関係の説明になっている。ALFAの歴史が綴られているのだ。アーティストたちの若かりしころの姿も拝める、資料として大変貴重な冊子といえるだろう。
 その中で美空ひばりの「真赤な太陽」事件に触れている。美空ひばりのヒット曲を黛ジュンがカヴァーしようとしたら、美空側の反撥でレコードが発売できなくなった。曲は歌手のものではなく作家のものと考えていた村井さんは「翼をください」で夢を叶えたと書いている。
 「夢で逢えたら」も同様なんだろうなと思った次第。

  朝は君に/夢で逢えたら


●サーカス(プレゼンター:紙ふうせん)

 紙ふうせんのふたりは夫婦漫才全開の紹介だった。村井さんが赤い鳥のスカウトのため後藤さんが住む尼崎まで真っ赤なポルシェでやってきた。
「尼崎で初めてじゃないですか、ポルシェ走ったの」
 と平山さん。後藤さんがうなずいて、
「そうやね、馬車と牛車しか走っていなかったから」
 梅田花月の舞台に立てるのではないか。

 サーカスが「Mr.サマータイム」で登場したとき、第二の赤い鳥を見た。赤い鳥が村井さんの言われるとおりの音楽活動をしていたらこんな感じのグループになったのではと思った。「Mr.サマータイム」も「アメリカン・フィーリング」もいい歌だと思うし好きだけれど、サーカスを追いかけることはなかった。僕からすると単なるコーラスグループだったので。
 プロデビュー前のサーカスと紙ふうせんの不思議な関係についてはすでに書いている。村井さんが後藤さんに提案したという。紙ふうせんに4人を加えたらと。

 新真実! 紙ふうせん+サーカス=? その1
 新真実! 紙ふうせん+サーカス=? その2 

 サーカスはけっこうメンバーチェンジしている。デビューのときは、三姉弟+従妹の4人だった。最近までは姉弟+弟夫婦で、「Mr.サマータイム」はこの4人で歌った。今は弟夫婦が脱退して、弟の娘、赤の他人(男性)がメンバーになっていて、「アメリカン・フィーリング」はこの新メンバーを加えて6人で。
 華やかなステージだった。

  Mr.サマータイム/アメリカン・フィーリング


●ブレッド&バター(プレゼンター:坂本美雨)

 プレゼンターとして若い女性が出てきて、最初誰?と思ったが、坂本龍一、矢野顕子の娘さんではないですか。
 矢野顕子が前夫と離婚して坂本龍一と結婚するとき、芸能マスコミのかっこうの餌食になった。矢野顕子は妊娠していたのだが、坂本龍一ではなく、前夫の子になるとか云々騒がれたのだ。
 今、調べたら、300日問題というものだった。女性が離婚後、300日以内に生まれた子どもは前夫の子と法律上は推定される。女性には、離婚後6ヶ月は結婚できない制度もある。父親の混同をさけるためだそうだ。坂本龍一と矢野顕子の結婚にはこの問題があったのだろう。そんな騒動の中で生まれた子がこんな大きくなったのか! なんか親戚のおじさんになった気分だった。

 この兄弟デュオも昔から名前を拝見しているのに、楽曲をきちんと聴いたことがない。いわゆる湘南系のおしゃれな音楽だから個人的に馴染まない。湘南ボーイなんて! と田舎もんは思うわけです。
 TVの歌番組では何度か観ている。この前(といってももうずいぶん前か)は「小室等の新音楽夜話」で観た。いつも思う。お兄さんはなぜギターを弾かないのか。
 グループ名を日本語に訳すと〈バターつきパン〉。これ、高校のころ。ラジオで2人を紹介する際に番組のパーソナリティが言っていた。なぜかそれだけははっきり覚えている。

  あの頃のまま/Monday Morning


●コシミハル(プレゼンター:岩沢幸矢)

 そのまま、ブレッド&バターのお兄さんがプレゼンターだ。コシミハルについて「よくわかない」と評していた。

 越美晴はいつからコシミハルになったのか。デビュー当時はとても賑やかな弾けた女の子というイメージを持っていたのが、ステージに登場したコシミハルはともて小さく華奢な女性。特におしゃべりをするでもなく、歌い終わるとそっとソデに消えていった。
 ウィキペディアによると、石川セリが武満徹の楽曲を集めたアルバムを作った際、「燃える秋」の編曲を担当したコシミハルに対して、武満徹は「天才だ」と評価したとか。
 「燃える秋」は同名映画の主題歌でハイ・ファイ・セットが歌っていた。この曲、村井邦彦作曲「悪魔の手毬唄」のテーマ曲とそっくりなんですよねぇ。出だしのところが。
 「La Vie en rose」はエディット・ピアフの曲。邦題は「バラ色の人生」だ。

  La Vie en rose


 この項続く




 
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プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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