2015/09/27

 「ALFA MUSIC LIVE」(渋谷Bunkamuraオーチャードホール)

 その5から続く

●シーナ&ロケッツ(プレゼンター:鮎川誠)

 大学時代は8㎜映画の自主制作サークルに所属して活動していたが、同級のUがロック大好き人間だった。ショーケンの「熱狂雷舞」や「DONJUAN LIVE」の素晴らしさを教えてくれたのがUである。テンプターズでファンになったというのに、そのころは役者としてのショーケンしか興味がなかったのだ。

 1年の冬だったと思う。Uに誘われて渋谷のライブハウス「屋根裏」でインディーズ系ハードロックバンドのライブを観に行った。僕にとってはライブハウス初体験で音量の激しさに驚愕した。外にでもしばらくは耳鳴りがしていたほど。
 演奏された曲の中に「YOU REALLY GOT ME」があり、それが良かったというと、ヴァン・ヘイレンの有名な曲で、最近ではシーナ&ロケッツがカヴァーしているとUは教えてくれた。
「シーナ&ロケッツって?」
「最近デビューしたロックバンド。シンプルだけどいい音きかせてくれるんだ、これが」

 で、すぐに購入したのがファーストアルバム「真空パック」だ。なぜ、オリジナルのヴァン・ヘイレンではなくカヴァーのシーナ&ロケッツにしたのか、自分でもわからない。「ユー・メイ・ドリーム」のヒットでシーナ&ロケッツがTVの歌番組の出るようになったのはそのすぐ後だったような気がする。
 「レモンティー」は映画「チーム・バチスタの栄光」で知った。劇中、患者役の山口良一が消え入りそうな声で歌うのだ、無伴奏で。調べてみるとシーナ&ロケッツの曲であることを知り、YouTubeで聴くと詞がとんでもなくいやらしいことがわかった。サンハウス時代に鮎川誠が作った(詞はサンハウスのヴォーカル・柴山俊之)ことも。カラオケで歌うととても気分がいい。ずいぶん経ってから曲が洋楽のパクリであること知った。

 ステージ後方のスクリーンにありし日のシーナの写真を投影しながら3人でギンギンのライブを繰り広げた。ヴォーカルは鮎川誠。上手くないけど、そんなの関係ねぇ。当時と変わらない姿に驚く。TVのバラエティで活躍する自称ロッカーが幅をきかせているが、鮎川誠こそロックそのものではないか。素敵なライブだった。

 アコースティックギター1本で「竹田の子守唄」を披露した紙ふうせんが最右翼だとすると、Eギター、Eベース、ドラムスでロックンロールしたシーナ&ロケットは最左翼となる。いや、右や左はどっちでもいい、両極端に位置するということがいいたいのだ。どちらも夫婦で、頑なに自分たちの音楽活動を貫いてきたことが共通点か。

  ユー・メイ・ドリーム/レモンティー


●日向大介 with encounter(プレゼンター:高橋幸宏)

 すいません、出演者の中で唯一当時も今も名前も活躍も知らなかったグループで何も語れません。

  I WONDER


●YMO+村井邦彦(プレゼンター:松任谷由実)

 トップバッターで登場したユーミンが最後にまた出てくる心憎い演出。すでに書いたが、また衣装が違う。

 中学時代、赤い鳥「スタジオライブ」を聴かせてくれた友人が同じように聴かせてくれたのが冨田勲がシンセサイザーで演奏した一連のクラシックアルバムだった。あの音は衝撃だった。シンセサイザーという楽器もすごかった。部屋全体がシンセサイザーだったからだ。
 同様の衝撃をイエロー・マジック・オーケストラで受けたわけだ。80年代を意識させてくれた音楽だった。好き嫌いに関係なく。
 弟がファーストアルバムを買って、夏休みだか冬休みで帰省していたときに聴いた覚えがある。
 イエロー・マジック・オーケストラの世界的な活躍で、村井さんの夢の一つが実現された。かつて赤い鳥で挑戦して挫折している。後藤さんにまったくその気がなかった。

 そういえば、YMOが登場する前に、まるでプロローグのような位置づけでマナという女性歌手がYMOのテーマソング(のような歌)を歌っていた。今、どうしているのだろうか?

 ずいぶん経ってから知るのだが、サポートミュージシャン(ギター)が大村憲司だった。一時赤い鳥のメンバーで、アルバムの中で2曲ほど歌っている。ギターテクニックは抜群で「祈り」は今でも聴いている。7人時代の、ロックに傾注した赤い鳥のライブを観たかった。

 今回、坂本龍一が出演しないのは、山田洋次監督作品の音楽のトラックダウンだか何だかをやっているためだと、娘さんが言っていた。病気ではないことに少し安心した。
 坂本龍一に代わってピアノを弾くのが村井邦彦。しかし、まるで印象が違う「ライディーン」だった。

  ライディーン


 この項続く




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プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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