野坂昭如の訃報に叫んでしまった。病気を患って長いこと表舞台に登場しなくなっていたし、年齢的な問題(85歳)もあったのだから、もっと冷静でいてもいいはずなのに。

 「フリースタイル30」の小林信彦インタビューで、野坂昭如を話題にしていたからだろう。ラジオ番組で永六輔や前田武彦が最初にフリートークをやった思い出話から、三木鶏郎事務所時代の野坂昭如の話になる。当時、永六輔に疎まれていたんだと。先日、(野坂昭如が書いた)「マスコミ漂流」が送られてきたので読んだ、自分(小林信彦)のことがでてくるのでしょうがなく等々、けっこう突き放した対象として語っている。
  
 週刊文春の見開き2頁のエッセイは、21世紀の今は、林真理子、小林信彦、椎名誠(もう連載は終了)が有名だが、昭和の時代、80年代は、野坂昭如、向田邦子、田辺聖子がその位置にいた。僕が文春を買いだしたころはこの3人がメインだった。

 70年代は、花の中年御三家の一人として認識していた。「マリリン・モンロー・ノーリターン」はしばらくの間「マリリン・モンロー・ノータリン」だと思っていた。モンローはあまり頭がよくない、でもかわいい女なんだと歌っているのだと。これ、別に作っていない、本当のこと。
 永六輔にしても、小沢昭一にしても、著作を読んでいるのに、野坂昭如だけは、これまで1冊も読んだことがない。不思議なもんだ。
 「マスコミ漂流」は読もうと思っている。

 ところで、「火垂るの墓」は二度と観たくない映画である。観ると号泣なんてものではないのだから。

 合掌




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Author:kei
新井啓介
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まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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