元日に「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観たことは記したがその後の観賞を簡単に書いておく。

 年末年始休暇の最終日、1月4日(月)に地元シネコンにて「杉原千畝 スギハラチウネ」観賞。

 日本のシンドラー、杉原千畝の存在を知ったのは90年代に日本テレビの情報番組「知っているつもり?!」で取り上げられてから。その回は観ていなかったので、詳しくは知らないのだが、日本にもユダヤ人の命を救った勇敢な人がいたんだくらいの認識でいた。
 映画を観て驚いた。杉原千畝は政府(外務省)の意向を無視して、勝手にユダヤ人のビザを発行していたのだ。その結果、戦後長い間、杉原千畝の名前は外務省から抹殺されていた。
 名誉が回復したのが80年代。ああ、だから「知っているつもり?!」で取り上げられたのかと今頃になって合点がいった。

 それにしても……。
 東京大空襲の作戦指導者ルメイ将軍は戦後日本政府に表彰された。対して多くのユダヤ人の生命を救った杉原千畝(の名前)は抹殺……どういう理屈なのか。

 映画の後半、杉原が未来を予測して自論を述べるくだりがある。もちろん正論である(それが現在なのだから)。正論だからこそ疑問が生じた。これは事実なのか否か。事実ならいい。そうではなくて、あくまでもフィクションとして、テーマを明確にするための処置として、現在の感覚から、現在の気持ち、願いを戦時中の人物に仮託して台詞を言わせていたとしたら興ざめだ。

 実話の映画化らしくラストは字幕で締めくくられる。最近の洋画でよく見られる方法だ。その文言に目頭が熱くなった。


 成人の日の11日(月)も、地元シネコンにて「ブリッジ・オブ・スパイ」観賞。

 スピルバーグ監督作品は「インディー・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」以降、「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」「戦火の馬」「リンカーン」の3本が公開されているが、どれも観ていない。観る気がしなかった。スピルバーグ監督、もう撮るべき作品がないのではないか。
 「プライベート・ライアン」は劇場で見逃しビデオで観たのだが、スピルバーグ映画の総決算に思えた。エンタテインメントとシリアス路線の融合として。
 そういえば、その昔、旧スター・ウォーズシリーズがブームを呼んでいたころ、次かその次のシリーズではスピルバーグがメガホンをとるなんて噂があったっけ。本格的怪獣映画なんて撮ってくれないかな。無理か。

 本作はやけに前評判が高くて、期待して観に行った。公開3日目ということもあるのか、かなり客席は埋まっていた。
 感想は、まあ、それなりの面白さ。前半は何度か意識がなくなった。こちらの体調のせいだけれど。スピルバーグ監督作品の中ではかなり地味かも。
 ラスト、ソ連のスパイが主人公に贈りものをするのだが、それが何だかわかるショットでウルウルきてしまった。

 最近アメリカ映画には実話を基にしたものが多い。
 このブーム(?)は企画のネタ切れによるものだろう。

 そのほかは以下のとおり。
 これらの作品についてはまた項を改めて記す。

 14日(木):TOHOシネマズシャンテにて「完全なるチェックメイト」。

 15日(金):TOHOシネマズ新宿にて「ピンクとグレー」。

 17日(日):角川シネマ新宿にて「ぼんち」。

 ちなみに明日(20日・水)は「犬神家の一族」(角川シネマ新宿)、21日(木)は「フレンチアルプスで起きたこと」(早稲田松竹)を観るつもり。                                                                           

                                                                                                                                                                  

          
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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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