1月から2月にかけて角川シネマ新宿で開催された「生誕100年記念映画祭 市川崑 光と影の仕草」。
 鑑賞した作品については、きちんと1本ずつレビューを書こうと思っていたのだが、全然時間がない。このままだとまったく触れることなく月日だけ経ってしまう。
 ということで、方針を変えてメモとして記しておく。

     ◇

2016/01/17

 「ぼんち」

 2000年代前半、インディーズ映画の上映会に足しげく通った。代表のSさんから市川崑監督作品「ぼんち」と「日本橋」のビデオをいただいたのだが、きちんと鑑賞できなかった。そのうちビデオデッキが故障してしまって、二度と観られなくなった。今回の上映は大変うれしい。

 こんなに面白い映画だとは思わなかった。何度声をたてて笑ったことか。
 タイトルバックの大阪の風情(1960年頃?)にうっとり。
 崑監督のタッチがいたるところで散見できる。
 若い若尾文子はまるで深きょんみたい。
 傑作!


2016/01/27

 「ど根性物語 銭の踊り」

 勝新太郎主演でこのタイトル、まるで崑映画らしくない、と思っていた。
 印象なんてあてにならない。モダンでスタイリッシュな映画だった。「黒い十人の女」や「穴」に通じるような。
 アクションにキレがある。カッティングがうまい。しびれる。
 クルマのシーンでは特撮がリアルだった。
 音楽がモダンジャズ。クレジットにはハナ肇の名前があって驚いた。
 異色なキャスティング(スマイリー小原、若山玄蔵、江利チエミ)にも。 
 ラストは「キングコング対ゴジラ」「キングコングの逆襲」みたい。勝新太郎はキングコングか。

2016/02/03

 「女経」

 「女経」は〈じょきょう〉と読む。女性経験の略か。原作は村松梢風。数々の女性との関係を書いているらしい。これを八住利雄が3話にまとめた。

 第一話「耳を噛みたがる女」 主演:若尾文子 監督:増村保造
 第二話「物を高く売りつける女」 主演:山本富士子 監督:市川崑
 第三話「恋を忘れていた女」 主演:京マチ子 監督:吉村公三郎

 実は、オムニバス映画ということ以外何の情報も仕入れなかった
 崑監督がどの話を担当しているかも知らなかった。
 タッチやカメラワークですぐわかると思っていたが、3本にそれほどの差がなかった。これが実相寺昭雄監督ならすぐにわかるだろう。
 いや、3話だけは明らかに違った。オーソドックスな作りなのだ。とはいえ、ラストですがすがしい気持ちになれ印象深かった。

 クレジットを確認しても、どの監督が担当したのかわからない。


2016/02/07

 「日本橋」

 セットが素晴らしい。
 火事のシーンの迫力が生半可ではない。実際、どのように撮ったのか?
 二枚目の役で品川隆二が登場する。TV時代劇「素浪人 月影兵庫」「素浪人 花山大吉」しか知らない者にはまるで別人のようだった。
 当時の風俗、ただずまいに見とれてしまう。
 日本映画の中で大映の技術が一番優れていると聞いたことがある。確かにそう思わせる一編だった。

 この項続く




関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
あの日、京浜東北線の修&亨(「傷だらけの天使」) ~mixi失格。#30
NEW Topics
告知ページ
「シュリ」「海の上のピアニスト」「新選組」「ストーリー・オブ・ラブ」 ~ある日の夕景工房から
「天国と地獄」「どん底」 ~ある日の夕景工房から
「赤ひげ」「御法度」 ~ある日の夕景工房から
「ワイルド・ワイルド・ウエスト」「リトル・ヴォイス」「黒い家」 ~ある日の夕景工房から
1分間スピーチ #19 マスコミの悪意について
「双生児 ~GEMINI~」「秘密」「皆月」 ~ある日の夕景工房から
NHK「ファミリーヒストリー」は8月18日(金)に放送されます!
「シャロウ・グロウブ」「砂の器」「オースティン・パワーズ:デラックス」「マトリックス」 「バウンド」 ~ある日の夕景工房から
また、やっちまっただ! ~「パワーレンジャー」
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

Page Top