2016/02/25

 「鉄の子」(MOVIX川口)

 市川崑映画祭で角川シネマ新宿へ行くたびにこの映画の予告編が流れた。片親しかいない小学生の同級生(男の子と女の子)、親同士が結婚して〈きょうだい〉になってしまった。クラスメートたちにはやし立てられて嫌でイヤでたまらない。何とか別れさせたい二人は離婚同盟を結成してあの手この手の作戦を実行するが……
 予告編でわかるのはここまでだが、何やら面白そうな展開ではないか、とこれは劇場で観ようと思った次第。

 そのうち詳細がわかってきた。
 僕が住む川口にはSKIPシティという映像関連の施設がある。NHKアーカイブスが併設されていて、映像に興味を持つ者には魅力的な場所。
 この施設で年に1回国際Dシネマ映画祭というイベントが開催されている。過去、何本かこの映画祭にノミネートした経験のある福田功起監督が映画祭を主催するSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザを製作母体に撮った映画なのである。当然、舞台は川口なのだ。

 かつて、川口は映画「キューポラのある街」でも知られるように鋳物工場がある街だった。鋳物の街なのである。タイトル「鉄の子」の鉄とは鋳物のことなのであった。
 映画「鉄の子」がとても身近に感じられて、ぜがひでも応援したくなった。

 映画はまずキャスティングの良さをあげられる。主役の女の子に「がんばれベアーズ」のテータム・オニールを見た。別に似ているというのではない。当時、ある方の映画評で初潮前の女の子云々と書かれていたのを覚えている。
 ただ展開がウソっぽい。ドラマの結果が先にあって、そのために物語が構成されている印象がある。
 家族が住む家の住所が下青木。二十数年上青木に住んでいたのでわかるのだが、川口に下青木はない。映画のウソだろう。

 映画が終わって、男二人で来ていた客の一人がさかんにラストを嘆いていていた。救いがないと。
 僕は逆にあの苦さに監督の力量を感じたのだが。




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新井啓介
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まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町のブックカフェ二十世紀で働いています。さまざまなイベントを企画、開催していますので、興味あれば一度覗いてみてください。

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