宣伝です。

 僕が働くブックカフェ二十世紀では6月17日(金)、特撮に関するトークイベントを開催します。
 ぜひご参加ください!

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 小中監督とは「シネマDEりんりん」の「七瀬ふたたび」プレイベントで知り合った。
 平成ウルトラマンシリーズ第2弾「ウルトラマンダイナ」の第1話、第2話の感動は忘れられない。そして怒涛の展開だった最終3部作。僕にとって愛しい作品になった。
 総監督を担当した「ASTRO BOY  鉄腕アトム」も1年間夢中で観ていた。平成ウルトラマンシリーズのシナリオライターを起用していることも要因だったが、本当によくできていたシリーズなのだ。局が期待したほど人気は得られなかったのだが。

 「七瀬ふたたび」プレイベントで知ったことだが、小中監督とは同じような映像体験をしている。
 小学生のときに出会った第一期ウルトラシリーズ、その後NHK少年ドラマシリーズでSFジュヴナイルに感銘をうけ、自分たちで8mm映画を作り始める……。
 まあ、小中少年はきちんと夢を実現して映画監督になるわけだが。

 小中監督をホストにした特撮トークイベントができないものか。
 そんな夢が実現する。

     ◇

1998/08/28

 「ウルトラマンダイナ」(TBS TV)

 ウルトラマンダイナが終わった。
 川崎監督の「僕たちの地球が見たい」「うたかたの空夢」以降、今ひとつといった感じのエピソードばかりで、ティガみたいな終盤の盛り上がりというのが(僕にとっては)なかったし、ティガ同様最終3部作の第1部があまりに急展開だったため、どうなることかと心配していたら、第2部が異様な盛り上がりを見せてくれた。

 最終話を観終わった今、寂しくて、切なくて、印象的なシーンを思い出すだけで目頭が熱くなってしまうのだけど、前向きな姿勢を失わないS-GUTSのメンバーたちの涙まじりの笑顔に夢に対する希望を感じてすがすがしい気分であることに間違いない。
 ティガの時以上に感動していると言っていい。
 第1話、第2話の前後編で提示したテーマをきっちりと完結してくれた。
 僕はあのラストをアスカの死ととらえていない。全く予想していなかったラストではあるが光の中を父と子が並んで飛行するシーンはある種のハッピーエンドとみる。あれはネオフロンティア時代にふさわしい人類の新たなる一歩なのだ。
 最終話で流れた涙は、だからアスカを失った悲しみではない。「宇宙戦艦ヤマト」が大嫌いな僕としては自己犠牲で涙(感動)を呼ばせる作劇なんて絶対に認めたくない。

 ティガに続く新ウルトラマンシリーズ第2弾として「ウルトラマンダイナ」が発表されたとき、 多くのティガファン同様、あまりいい印象を持たなかった。
 ティガの世界観を引き継ぎ7年後の世界が舞台で、特捜チームがGUTSからスーパーGUTSに変更、単純明快なストーリーを目指すという新聞発表で少々心配になった。今度は『ウルトラマンタロウ』的な内容になるなんていう業界噂話を聞くと暗澹たる気持ちになったもんだ。
 お願いだからティガの世界を壊さないでくれ!それが放映開始前の率直な感想だった。

 第1話でそれが杞憂であることがわかった。

 <ネオフロンティア計画>をキーワードに宇宙に進出する人類の活動を背景にしたスペースオペラ的な舞台設定。
 かつて宇宙に消えた名パイロットだった父親との父子鷹的要素をスパイスにした、前向きに生きることだけがとりえの主人公の成長物語。
 主人公と彼をチームにひっぱった先輩女隊員との賢姉愚弟的な友情(恋愛)物語。

 と、今までのウルトラマンシリーズにはない展開が予想され、すぐにダイナの世界にはまってしまったのだった。
 そのために初のシリーズ構成者を採用したのだとも思った。

 回が進むにつれて、期待は徐々に薄れていった。最初に提示したテーマ(人間ドラマ)がうまく展開していかないし、設定やエピソードのつながりに矛盾を感じた。
 とにかく文句言ったり、見直したりの1年間だったが、今になってダイナの世界にどっぷりつかっていた自分に気づいた。

 後番組として、継続した世界観という点で、何かにつけてティガと比較されることは、仕方ないとは言え、かわいそうな気もする。
 第1弾で放映されていたら、それなりに評価されていたに違いない。
 僕としては

 せっかく最初に示したドラマ部分にシリーズを通してのまとまりがなかった(特にリョウとアスカの関係)
 TPCの組織がうまく描けなかった(なぜ基地の所在がダイブハンガーからグランドームに変更になったのか、GUTSからS-GUTSになったのか、新旧隊員の葛藤等)

 という不満はある。
 とはいえ、前作の世界観を引き継いだスタッフの意欲は多いに評価したい。
 タイトル通りのダイナミックな特撮もお見事。
 第2期ウルトラマンシリーズを凌駕していることは間違いない。

     ◇

1998/04/03

 「ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち」(新宿松竹)

 満足のいく出来だった。それは認めたい。
 しかし主要な対象が低年齢層の子どもたちとはいえ上映時間70分は短すぎるのではないか。
 それがクライマックスの首都決戦~ダイナの死(?)~ティガの復活~ダイナ&ティガ対敵の戦いと続く展開があまりに急テンポに進む結果になってしまったきらいがある。
 この部分は〈大人の観客〉としてもう少しきめの細かい描写で観たかった。
 あと20分あればダイナを失ったスーパーGUTSやTPCの隊員たち、その他避難したメトロポリスの人々の苦悩それにもめげずに立ち上がる勇気がもう少し奥行きのあるものになったのではないか。
 逆に言うとオープニングからダイナ対デスファイターまでは眼を見張るような特撮のイメージとあいまって、話の展開がスリリングで実に爽快だった。
 プロメテウスがデスファイターに変身するシーンはCGとはいえ日本特撮のイメージがやっとアニメーションのそれに追いついたことを証明していてうれしくなる。
 ティガファンへのサービスでラスト近くに旧GUTSのメンバーが勢揃いするが、単なる同窓会的な扱いなら出演させる意味がない。
 とにかくウルトラマンシリーズの映画化作品でやっと映画と呼べるものが登場したことを素直に喜びたい。




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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