果実師匠へ

 果実さんが「シン・ゴジラ」にピンと来なかったこと、人間ドラマがないと指摘していること、単なるゴジラが日本を襲ったシミュレーションではないかと思うこと、災害ドキュメンタリーでしかない、ゆえにベタなドラマが欲しかったと主張すること。
 
 それでいいではないですか。
 にもかかわらず、なぜ他人の意見でフォローしようとするんですか。自分の感想を正当化しようとするんですか。自分の感想に自信がないんですか?
 大ヒットしているとはいえ、当然、アンチ「シン・ゴジラ」もいるでしょう。
 私自身がなっていた可能性もありますから。
 だから、果実さんの意見に何も申しません。

 ただし、以下の意見には賛同しかねます。
     ▽
 でも一番肝心なメッセージは残しておいて欲しかったかなと。
 だけど果実にとって原点にして頂点は本多&円谷のゴジラです。
     △

 「シン・ゴジラ」にメッセージがなかったんですか?
 本当にそう思うんですか?
 マジで?
 ヴィジュアルに、会話に、展開にあったじゃないですか。
 長谷川博己の怒りに、市川実日子の笑顔に、あなたは何も感じなかったんですか?
 ふーん、そうですか。

 ピーター・ジャクソン監督版「キング・コング」が公開されていたころ、感想を果実さんにお訊きしてところ、「『ジュラシック・パーク』の二番煎じ」と答えました。
 カチンときて、私は反発しました。私が書いたレビューをプリントアウトして後日お渡ししました。
 ジャクソン監督版の斬新さは、ヒロインと巨獣の心のふれあいを描いたところなんです。ギラーミン監督版でもそれは描かれていましたが、所詮は付け焼刃でした。
 ジャクソン版は違いますよ。それがクライマックスの伏線になるんですから。だからこそ私は涙したんですから。
 恐竜が登場するという、ただそれだけで二番煎じなんて言わないでくださいよ。
 もっと映画の根幹を、キモを、本質をわかってください。

 「シン・ゴジラ」、災害ドキュメンタリーでもいいですよ。ドキュメンタリーに涙することもあるんです! 
 詳しくはレビューに書きます。

 27日(土)、シネりんに来てくださいね。
 私、もともと予約していたショーケン・トリビュートライブ、安藤丸男バンドライブをキャンセルして行きますから。テーマは若松孝二監督ですから、赤軍やよど号ですから。足立監督の話題もでるかもしれません。何しろ私がMCですから。

 よろしくお願いいたします。




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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