先週25日(土)、15時からBC二十世紀にて「三島由紀夫 心の歌を聴け」を開催。音響担当としていくつかミスしてしまったが、なんとか無事終了。打ち上げのあと、東京駅へ。23時30分発のJR深夜バスで大阪へ向かった。今回もバスの中でぐっすり眠れた。最初の休憩時に気がつかなかったくらい。
 翌26日(日)は毎年恒例の「紙ふうせんリサイタル」が兵庫県立芸術文化センター中ホールであった。終了後、近くの洋食とワインのお店でFCと出演者による懇親会。
 その後、2次会、その他、いろいろありまして……。
 27日(月)、12時20分新大阪発の新幹線で東京へ。
 帰ってきて、横になったらすぐに意識がなくなった。
 怒涛の3日間だった。

          * * *

「居酒屋ゆうれい」 in 「第9回船堀映画祭」から続く

 「居酒屋ゆうれい」は劇場で観ていないと思っていたが、実際に鑑賞してみると観た記憶が蘇ってきた。山口智子とトヨエツの絡みのシーンで。確か渋谷の劇場だったのではないか?
 原作は山本昌代の同名の小説だが、立川談四楼独演会に通うようになって落語「三年目」を知り、この噺にインスパイアされたものと確信した。

 こんな話だ。
 ある若夫婦。仲むつかじかったが、かみさんが病弱で風邪がもとで寝込んでしまった。亭主の看病の甲斐もなく身体は弱っていく。かみさんは自分が死ぬと、あなたが後添いをもらう、それが心残りでたまらないと言う。亭主は「何バカなことを言う。もし仮にお前が死んだとしても私は再婚しない」と応えるが、信じてくれない。
「だったら、こうしよう。もし私が再婚したら、初夜に幽霊になって化けて出てきなさい。相手は怖がってすぐに結婚を取り消すから」
 かみさんはその言葉に安心して死んだ。
 親戚連中がすすめる再婚を最初は耳をかさなかったが、結局断りきれなくて再婚。その婚礼の晩、元妻の幽霊がでてくると期待したが来なかった。
 そうこうしているうちに子どもが生まれた。
 そんな三年目のある夜、突然のように元妻の幽霊が現れて、亭主が再婚してかわいい赤ちゃんまで生まれたことを嘆くのだ。
「なぜ、婚礼の晩にでてこなかった? 私は今か今かとずっと待っていたのに」
「だって、死んだとき剃髪されたでしょう?」
「ああ、親戚中が一剃刀ずつ当てた」
「あんな頭ではあなたに会えません。髪が伸びるまで待っていました」

 テンプターズ時代からのショーケンのファンなら、特に70年代のドラマ、映画を夢中で追いかけていたファンなら、主人公の居酒屋の主人、荘太郎と「前略おふくろ様」のサブちゃんをダブらせる楽しみがある。料亭の板前からドロップアウトしたサブちゃんが流れ流れて横浜の、京急沿線の街で居酒屋を開業して働いている姿と考えられるから。
 荘太郎の私服姿が少々ダサくて、それがまたショーケンらしくて素敵だ。

 病弱の妻は室井滋。この役で報知映画賞最優秀助演女優賞やキネマ旬報最優秀助演女優賞等数々の映画賞を受賞している。妻は亡くなる前にこう言うのだ。
「自分が死ねば、店の切り盛りのためにもあなたは新しい女と一緒になるだろう」
 否定する壮太郎に、妻は続けて言う。
「もしあなたが再婚したら化けてでるから」
 妻は翌朝亡くなった。

 一人身の壮太郎に兄が見合いをすすめる。この兄を演じるのが尾藤イサオ。「股旅」以来の共演だろうか。尾藤イサオはその後市川崑映画の常連になるが、ショーケンは一度も出演することはなかった。な、ことはどうでもいい、
 最初は見合いの話をきっぱり断る壮太郎だが、その後いろいろあって再婚。
 新妻役の山口智子がハツラツとしていてまぶしい。
 そんなふたりの中に嫉妬して元妻が幽霊として現れたからさあ大変!

 公開当時はあまり酒を嗜なまず、飲み屋へはあくまでも仲間と行くというものだったのでわからなかったが、今なら居酒屋「かずさ屋」が居心地のいい店だということがある。
 会社の帰り、読書のためにカフェを利用していたが、6、7年前から居酒屋に変更したためだ。
 最初は川口中央図書館に寄った帰りにすぐ近くにある〈さくら水産〉だった。それから西川口駅前の商店街にオープンした某店(今はない)。最近は御徒町の〈一軒め酒場〉に通っている。新宿で映画を観た後は〈清龍〉にも立ち寄る。カウンターの常連客とけっこう話がはずむのだ。
 
 「かずさ屋」の常連客は、店に魚を卸している八名信夫(毎回支払い額が同じというのがおかしい)、ギャンブルに狂って妻子と別れた三宅裕司(後半の展開に大きく関係してくる)、酒屋の息子という青年。この青年が西島秀俊で驚いた。もちろんこの青年のことは覚えていた。いかにも今風の若者って感じで軽い印象しかなかった。今の西島秀俊と結びつかない。若すぎる!

 このまま続けます





関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
「知的生産の技術」「日本のフォーク&ロック 志はどこへ」「朝日新聞の正義」 ~ある日の夕景工房から
NEW Topics
告知ページ 「まぐまPB9 アニメの声と音と音楽と」
6月は紫陽花の彩
「徳川三代 家康・秀忠・家光」「ビートルズを笑え!」 ~ある日の夕景工房から
「あの頃マンガは思春期だった」「ホンモノの文章力 自分を売り込む技術」 ~ある日の夕景工房から
最低最悪
紙ふうせんシークレットライブ 2018 その4   
紙ふうせんシークレットライブ 2018 その3
紙ふうせんシークレットライブ 2018 その2
紙ふうせんシークレットライブ 2018
「光源」「脳男」 ~ある日の夕景工房から
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

Page Top