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 今年になって、水曜日に映画鑑賞が集中している。
 昨日(7日)は、映画のはしごでなんと3本観た。
 午前中はラピュタ阿佐ヶ谷のモーニングショーで「警視庁物語 聞き込み」、昼食後、またラピュタで「強虫女と弱虫男」。新宿へ移動して夕方からシネマカリテで「デヴィット・リンチ:アートライフ」。
 1日3本なんて何十年ぶりだろうか?

 先週の水曜日(31日)は新文芸坐で「あなたと私の合言葉 さようなら今日は」&「氷点」の2本立てを観た。

 新文芸坐では1月28日から2月9日まで「大映女優祭in新文芸坐 百花繚乱」を開催している。
 大映映画といえば市川崑監督作品である。「女経」「穴」「あなたと私の合言葉 さようなら今日は」がラインナップにあった。「女経」は昨年観ている。「穴」もずいぶん前にビデオで観ているが、ぜひともスクリーンで再鑑賞したいと思った。
 ビデオで観たのは「黒い十人の女」のリバイバルでちょっとした崑映画ブームになったときだ。個人的には「黒い十人の女」より何倍も面白かった。ヒロインを演じた京マチ子が魅力的で、当時の銀座等の街並みに胸躍った。ある種のドキュメンタリーと観ていたところもある。
 しかし、この名画座は日替わり上映。「穴」は仕事で観られなかった。

 ラピュタ阿佐ヶ谷、神保町シアター、シネマヴェーラ渋谷といった名画座は特集上映では同じ作品を一週間上映し、上映時間を毎日変更している。これなら週のどこかで目当ての作品を押さえることができるのだ。
 新文芸坐もこういう上映システムにしてもらえないものか。

 「穴」と「足にさわった女」(市川崑監督作品を増田保造監督がリメイクした作品)のカップリングは日にちの関係で観られなかったが、「あなたと私の合言葉 さようなら今日は」は31日(水)なので、喜び勇んで朝一番池袋に駆けつけた。併映は「氷点」。

 Lampのメンバーが1980年代前半の8㎜映画「今は偽りの季節」の映像に興味を持つということが、僕自身が1950年代~60年代前半の日本映画を観ると理解できる。「あなたと私の合言葉 さようなら今日は」がまさにそうだった。この映画の公開は1959年。僕が生まれた年である。この時代の映画はストーリー(ドラマ)は二の次になって、風景やセット、小道具に目を奪われてしまうのだ。

 映画は愉快痛快だった。
 冒頭からしばらく続く台詞の応酬がニヤニヤできる。イントネーション、リズムが独特なのだ。
 クレジットで知ったのだが、原作は久里子亭が平凡に連載した小説(?)。当時の久里子亭は市川崑と夫人の和田夏十の共同ペンネームだから自身の原作を脚色(船橋和郎と共同)して映画化したもの。当時は映画(脚本)以外の仕事もしていたんだ。まあ、実際に連載を書いていたのは奥さんの方だろうけれど。
 キャストが適材適所で、特にヒロイン(若尾文子)の友人で大阪で老舗の料理店を営む女将(京マチ子)の、血のつながらい兄を演じる船越英二が最高。
 この映画を今リメイクするならヒロインは石原さとみだろうか。

 「氷点」は昔からストーリーは知っている。
 朝日新聞の懸賞小説(賞金は1,000万円!)で見事入選して新聞に連載された。
 幼い娘を殺された医師夫婦が娘を殺した犯人の生まれたばかりの娘を養女にして育てる、夫婦、親子、母娘、兄妹の愛憎劇。
 僕は内藤洋子の主演のドラマ(1966年)で認識している。観たことないけれど。調べてみるとドラマが始まって少し遅れてこの映画が公開されている。ベストセラーを同時期にTVドラマ化、映画化したというわけか。

 医師夫婦が船越英二と若尾文子、ヒロインに安田道代(後の大楠道代)、兄は山本圭、恋人(?)は津川雅彦。船越英二はミスキャストだったのではないか。その前に「あなたと私の合言葉 さようなら今日は」を観たから余計にそう思う。船越の友人医師を演じた鈴木瑞穂が印象的。若かりし成田三樹夫にムフフ。
 ラストの決着のつけ方に、「氷点」ってこういうストーリーだったのか! と膝を打った。

 【追記】
 ヒロインの兄役の少年時代は年齢に合わせて何人かの子役が演じている。一人がホシノくん(「ウルトラマン」)、もう一人が悪魔くん&大作少年(「ジャイアント・ロボ」)だった。

 この項続く




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プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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