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 どうして彼はあんなブログをUPするのだろう?
 あくまでも個人的な、二人の間のことなのだから、メールするなり他者が閲覧できないようにしてコメントを書き込めばすむことだろう。
 もしブログにUPするなら、第三者の目を意識した書き方というものがある。
 まず、本の感想。そして、本に自分のことを取り上げていただいたことへの御礼。追伸として間違いの指摘、ではないか。あれでは喧嘩を売っているようなもんだよ。兄弟子の顔もつぶしているし。300名強の出席者を200名にされたことがそれほど傷つくことなのか。3000名を200名にされるのだったら、まあ、わからなくもないが。

 それより、次回イベントの開催にあたり、Fさんからの注文は理解しているのだろうか?
 恩人と慕う人から、いくつもの忠告を受けているけれど、実行された様子がない。
 僕が心配することもないのだけれど。

          * * *

2001/03/03

 「歌謡曲だよ!人生は」(斎藤茂/マガジンハウス)  

 いかにもな書名で少々安っぽい感じがしないでもない。しかし、読了した今、著者にとってまさしく人生は歌謡曲とともに歩んできたといえるもので、内容に合致したものであることがわかる。  
 著者の斎藤茂は音楽評論家、画家で元「平凡」編集長。出身は僕と同郷、群馬県は伊勢崎市。  
 本書は戦前から昭和が終わるまでの代表的な歌謡曲、歌手の思い出とともに自分史にもなっているところがミソだ。太平洋戦争終結時、南方の戦場で捕虜となり演劇活動をするくだりから俄然おもしろくなってくる。歌謡曲の変遷と著者の人生が見事にシンクロして夢中でページをめくった。  

 昭和30年代から40年代にかけての「平凡」編集長時代は戦後歌謡曲の黄金時代、芸能雑誌とアイドルたちの蜜月時代であり、いい関係を築いていたと書いている。  
 山口百恵と三浦友和の恋愛時代に、人目につかないようデートできるようにと社の保養所を貸した女性編集部員。そのツーショット写真をスクープとして雑誌に掲載しようとする上司の要望に断固拒否する姿勢はちょっといい話。  
 その他、岡晴夫との信頼関係、鶴田浩二と「鶴田」「斎藤」と呼び合う友情関係あるいはコンテスト等でさまざまな才能に出会う喜びなど天職を仕事にした著者をうらやましく思う。  
 現マガジンハウスの平凡出版が凡人社だったこと、もとは芸能雑誌でなかったこと、舟木一夫という芸名は本当は橋幸夫につけられるものだったこと、ミノルフォンレコードが作曲家・遠藤実が設立した会社だったこと(だからミノルフォンなのだ!)等々、初めて知る事柄も多い。知ってどうなるものでもないが。  

 歌謡史でいうと三人娘が登場、御三家、新御三家、花の中三トリオが活躍するあたりが興味深い。なんのことはないちょうど歌謡曲の黄金時代ではないか。  
 ただ僕自身はGS全盛時は彼らの歌(最初タイガース、後にテンプターズ!)が聴きたくて歌番組にチャンネルをあわせたが、新御三家のあたりから歌謡曲、特にアイドルと呼ばれる歌手たちをほとんど否定していた。その最大の象徴であった天地真理のどこがいいのかわからない有り様。  
 そんなわけでクラスで「平凡」や「明星」をもっている女の子たちをバカにしていたところもあった。そのくせ「平凡」の最終号は記念に購入した。
 
 「平凡」「週刊平凡」はもちろんライバルの「週刊明星」も今はない。蜜月時代が終わったということだし、歌手とファンの関係も様変わりしてしまったのである。  
 ジャンルとしての歌謡曲そのものが衰退してきた。以前から言われていることだが、まず老若男女誰もが口ずさめるヒット曲がなくなった。だいたい現在アイドルと言われる歌手がいるのだろうか。歌謡曲といえば演歌を指し、いわゆるJ-POPの歌手たちはみなアーティストと呼ばれる存在になっている。  
 今に歌謡曲という言葉は死語になるのだろうか。


2001/03/09

 「男の背中」(山下勝利/河出書房新社)  

 書名だけではどんな内容なのかわからない。熟年世代の、主に男優たちのインタビュー集である。  
 1997年4月から11月まで30回連載されたものを一冊にまとめた。
 萩原健一、ミッキー・カーチス、伊東四朗、中村勘九郎、小林稔待、藤田敏八、石橋蓮司、石倉三郎、小松政夫、原田芳雄など、日頃注目している好きな役者が揃っているので読んでみた。というか、写真のショーケンがやけにかっこよくて、ただそれだけともいえるのだが。  

 一人6ページの分量で各編インタビューに入る前に著者の前口上がある。男の女の恋愛論とでもいうべき文章で、著者の体験なのか、あるいはあくまでも一般論としてなのかわからないが、これがすべてに自分の過去の体験にダブってくるので参った。
 それが必ず2ページと2行、それから役者の紹介があって、インタビューとなるのだが、たぶんに著者はこの前口上に酔っていますな。そんな話はいいからその分役者たちの声を聴かせてくれ!と中盤から思っていた。でもこの口上が連載時の売りだったのだろう。  
 中尾彬の章で、彼の名を知らしめたATG映画「本陣殺人事件」は〈それまで石坂浩二、渥美清とは違ったジーパン姿の金田一耕助〉とあるが、石坂浩二の「犬神家の一族」や渥美清の「八つ墓村」の公開は「本陣殺人事件」の後のことだ。明らかな間違い。
 
 奥田瑛二はデビュー作について日活ロマンポルノ「もっとしなやかにもっとしたたかに」と答えている。が、その前に特撮ドラマの「円盤戦争バンキッド」(タイトルうろ覚え)に主演していたはず。同じように「キャプテンウルトラ」の〈キケロのジョー〉という宇宙人を演じていた小林稔待はタイトルは言わないまでも「とにかく何でもやりました」と答えている。
 大部屋出身とそうでない差なのかもしれないが、子ども番組蔑視のにおいがしてイヤな感じ。
 かっこつけるな、コノォ。




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プロフィール

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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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