渡辺えり子、磯野貴里子、石原真理子。皆、改名して渡辺えり、磯野貴里、石原真理になってしまった。名前から子をとったわけだ。子がついていた方がどっしり地に足がついたようで個人的には好きなのだが。だいたい昭和生まれの女性という感じがするではないか。いや、だからダメなのか。
 この前「龍馬伝」を観たら、キャストクレジットに〈山村美智〉とあった。元祖ひょうきんアナ、元フジテレビの女子アナで女優に転進した山村美智子よ、お前もか!

 調べてみたら、かなり前から改名していたのね。

          * * *

2010/08/03

 「engin版 品川心中」(品川六行会ホール)

 新馬場にある品川六行会ホールで「品川心中」を観劇する。
 久しぶりに人見健太郎さんから連絡をもらったのだ。出演者の一人だという。最近は映像クリエーターとしての仕事に忙殺されているとばかり思っていた。役者稼業も再開したのか。

 engin第一回舞台公演。enginとは高原知秀氏が旗揚げした劇団だという。高原氏は人見さんの友人。初めて会ったときのことを思い出す。
 もう何年も前になる。人見さんもメンバーの某インディーズ映画製作団体の上映会後の懇親会だった。高原氏も参加され、人見さんから紹介されたのだ。今度、特撮ヒーロー番組にレギュラー出演が決まったんだと。それが「超星神グランセイザー」。12人ヒーローの一人だった。

 小演劇の世界で時代劇というと、よくあるパターンが髷なしの幕末もの。たとえば新撰組の芝居なんてちょんまげを省略して役者は地毛で登場する。演者も観客もちょんまげがあるものとして演じ、観るのである。
 落語の大ネタ「品川心中」ではそういうこともできないだろう。いったいどんな芝居になるのか?

 これがきちんと表現されていたのである。江戸の情緒はヴィジュアルと音楽で伝わってくる。
 かつらと衣装は完璧だ。品川の遊郭、そこで働く遊女や若い衆。客となる大店主人、若旦那。あるいは博打に高じる職人たち。気になる口調(江戸弁)も及第点。
 セットもきちんと作られていた。それも場面転換ではちゃんと浜になる。まさに目の前の芝居は明治座や新宿コマのそれ。観たことないけれど。
 小道具、大道具、ここらへんに予算がかかっているのだろう。だから小演劇にしてはちょと高めの料金設定なのかもしれない。

 あとはいかに笑わせてくれるか。まあ、第一回公演でそこまで求めるのは酷というものだろう。
 死に損なった金蔵が親分宅に現われて、子分たちのあわてぶりが落語ではクライマックス。いわゆるスラプスティックが繰り広げられるのだが、そこをスローモーションにして結果に飛んだのは面白い演出だった。
(落語「品川心中」は二度ほど談四楼師匠の高座で聴いたことがある。確か、この芝居でいえば浪人が腰を抜かしたところでサゲになっていたと思う)

 主役の貸本屋の金蔵を熱演(汗びっしょり!)した高原氏、なぜかますだおかだの岡田に見えて仕方なかった。
 人見さんは浪人役。受付時に役の扮装のロビーに現われて挨拶されたとき誰だかわからなかった。開演前、注意事項を寸劇仕立てにして演じたは愉快だった。

 老・若い衆役の江藤漢斉氏、おかみさん役の坂本万里子さん(十朱幸代に見えた)はベテランの味。安心して見ていられた。




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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