今週の「うぬぼれ刑事」、ゲストは光浦靖子。また目頭熱くなった。で、大笑い。涙流して笑った。

          * * *

2010/07/10

 「作曲家・渡辺岳夫の肖像」(加藤義彦・鈴木啓之・濱田志 編/ブルース・インターアクションズ)

 TVアニメやTVドラマで渡辺岳夫の音楽に夢中になった、影響を受けたという人は僕より5、6年下、弟の世代だと思う。1970年代前半が小学校の低学年で、「仮面ライダー」以降の変身ブームに多大な影響を受けた世代といった方がわかりやすいか。アニメなら「機動戦士ガンダム」と断言できる世代。彼らにとっては、アニメ番組における「音楽:渡辺岳夫」のクレジットは特別な輝きをもっていただろう。

 「キャンディキャンディ」「アルプスの少女ハイジ」「キューティーハニー」……やはりこちらがアニメ番組を卒業してからの作品ばかりだ。「巨人の星」「アタックNO.1」「天才バカボン」……僕自身リアルタイムで夢中になったアニメ番組はあるが、主題歌(音楽)に特別に反応したことはない。印象的ではあったのだが。

 僕にとって、同じような輝きを持った作曲家といえば、 富田勲である。「ジャングル大帝」からずっといい歌だなあ、いい音楽だなあと思ったものはほとんど富田勲の曲だった。「リボンの騎士」「キャプテン・ウルトラ」「マイティジャック」……。
 そんなわけで、アニメ番組クレジットにおける「渡辺岳夫」は、特撮ヒーロー番組の「菊池俊輔」と同じ意味合いがあった。弟世代とのギャップを感じたときだ。後に特撮仲間たちとカラオケに行ってわかるのだが。

 印象が変わったのは田宮二郎が主演したTVドラマ「白い巨塔」を観たときだった。
 
 そんな存在なのに、本書を図書館で見つけたときは胸ドキドキさせながら手にとった。アニメやドラマにつける音楽がどのように生まれるのか、どんな思いで曲を作っているのか、知りたかったからだ。

 表紙がいい。若かりしころの渡辺岳夫の声が聞こえてくるようだ。スタジオ内の音とともに。


2010/07/12

 「朝日新聞がなくなる日 新聞・テレビ崩壊!」(宮崎正弘/WAC)

 書名に偽りあり。要はインターネット時代になって新聞やTV等のメディアが凋落しているということで、朝日新聞はその一つの存在にすぎない。でもまあ朝日新聞のなくなる日、とすれば、注目度はアップするものな。


2010/07/14

 「奔れ! 助監督 ~奮闘昭和映画史~」(中田新一/早稲田出版)

 監督作品はこれまで一度も観たことがない。にもかかわらず本書を図書館の棚で見つけると真っ先に手にとった。小学校6年生で「映画監督になりたい!」と宣言したにもかかわらず、結局業界に入ることができなかった男からすると、中田監督の半生は実に興味深い。


2010/07/16

 「定本コロコロ爆伝!! 1977-2009 『コロコロコミック』全史」(渋谷直角 編/飛鳥新社)

 コロコロコミックの世代ではない。創刊された1977年は高校3年生なのだから当然だ。「ドラえもん」を中心に藤子不二雄のマンガが多数掲載されていたので、目にするとページを繰る程度。ただし80年代、ページから熱気を感じたのは確か。「こち亀」以外読むものがない「少年ジャンプ」も同様だった。雑誌自体からの熱気はひしひし感じていた。
 本書でかつての編集長が語っていた。「コロコロコミックのライバルは少年ジャンプだった」と。

 
2010/07/16

 「人を惹きつける技術」(小池一夫/講談社+α新書」

 カリスマ劇画原作者が指南する売れる「キャラ」の創り方。
 しかし、漫画に詳しくない人からすると、この書名から人に好かれるノウハウ本だと思って手にとるのではないか。


2010/07/21

 「浮世だんご」(三代目 三遊亭金馬/つり人ノベルス)

 僕が生まれた年(1959年/昭和34年)に出版された幻の本(限定500部)が復刊された。
 弟子の歌笑が金馬の愛犬の散歩に出かけて、途中遊郭で遊んでいたエピソードが「昭和の爆笑王 三遊亭歌笑」(岡本和明/新潮社)に描かれている。あまりによく出来ていたので、フィクションかと疑っていたのだが、本書で事実だとわかった。 
 しかし、GHQのジープに轢かれて死んだ歌笑の師匠が列車に轢かれたことがあるなんて。よく助かったものだ。
 

2010/07/24

 「地に這う虫」(村薫/文藝春秋)

 図書館の棚で見つけ何気なく借りてきた。本を開くまで短編集だなんてことは知らなかった。短編も書くんですね、村薫。
「秋訴の花」「地に這う虫」「巡り逢う人々」「父が来た道」「去りゆく日に」の5編を収録。
 読み応えあり。
 素朴な疑問。本書も文庫化にあたり改訂しているのだろうか?


2010/07/27

 「天才 勝新太郎」(春日太一/文春新書)

 興味深く読んだ。特に「影武者」降板のくだり。
 それまでも、勝新太郎は監督(あるいは映画スタッフ)と仲違いすることはあった。とはいえ、最終的には妥協点を見つけだして事なきを得るのである。雨降って地固まる。仲違い、喧嘩をしたことで前より関係がよくなったということもあったかもしれない。ビデオカメラの撮影を黒澤監督から咎められて、感情を害し現場から消えて控え室(キャンピングカー)に戻った勝新太郎にしてみれば、降板は青天の霹靂だったのではないか。二人の溝をどう埋めるのか、落としどころをどうするか、今日明日くらいで何とかしようと考えていたら、即降板を告げられてしまった。本書を読んでそんな風に思えてならない。
 もう少し黒澤監督が大人(?)だったら!
 主演が勝新太郎で、なおかつ勝新太郎の意見を吟味し演出に取り入れていたら、「影武者」は傑作になっていたと思う。
 
 TVシリーズの「座頭市」が観たい。


2010/07/29

 「アダルトビデオ革命史」(藤木TDC/幻冬舎新書)

 昼食事、自分の机で食事しながら本書を読んでいると、かつての上司が脇を通りかかり何を読んでいるのかと訊いてきた。表紙を見せると驚いていた。アダルトビデオの文字に反応したのだろう。もちろん元上司が想像するような内容ではない。いたって真面目なAVの歴史である。
 
 著者の名は「噂の真相」のAV欄でよく拝見していた。TDCって何の略?
 代々木忠のオナニーシリーズは衝撃だった。あのビデオがキネコになって劇場公開されたとき、日活ロマンポルノの歴史が終わったのだ。エロスはドキュメントだと(「面接」シリーズは今も続いている)。
 やがてV&Rプランニングの「女犯」でバクシーシ山下を知る。フィクショナルなドキュメンタリーに夢中になった。ナンパした女性をホテルの一室でレイプしまくるドキュメンタリーには騙された。
 ドラマでは実相寺昭雄監督の「アリエッタ」「ラ・ヴァルス」!!!!
 そして究極のフィクショナルドキュメントとしてのBABY ENTERTAINMENT。
 言えるのはアイドルものにはまるで興味がなかったこと。
 熟女好きだし……

 10代後半から現代までの自分のアダルトビデオ史を思い出させてくれる。


2010/07/31

 「いかりや長介という生きかた」(いかりや浩一/幻冬舎文庫)

 息子から見たいかりや長介の人生。自伝「だめだこりゃ」(新潮社→新潮文庫)で言及していたかどうか記憶にないのだが、いかりや長介の再婚、再々婚についての事情がよくわかった。
 当時はスキャンダルとして女性週刊誌に取り上げられていて、けっこう胸を痛めたのだ。




関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
「キャタピラー」
NEW Topics
告知ページ
無題 ~「白いカラス」
1分間スピーチ #16 サマータイム導入問題
BC20世紀 賄い料理その2
「花戦さ」&「22年目の告白 ~私が殺人犯です~」
「美しい星」
1分間スピーチ #15 倉木麻衣と宇多田ヒカル
紙ふうせんシークレットライブ 2017 その4
ちょっとひとやすみ その4
紙ふうせんシークレットライブ 2017 その3
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町のブックカフェ二十世紀で働いています。さまざまなイベントを企画、開催していますので、興味あれば一度覗いてみてください。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

Page Top