テレビ東京「名曲ベストヒット歌謡」は昭和40年代のヒット曲特集。
 紙ふうせんが出演すると聞いて、あれ、「冬が来る前に」は昭和50年代なのにと不思議に思った。「翼をください」だったのね。おまけに「竹田の子守唄」も!

 さて。
 5年前は「エンタの神様」が大人気だった。エンタメ=芸人の笑い、はそこからきている。
 今から思えば「ものまねバトル」は当時が頂点だった。その後一気に力を無くしていく。完全に「ものまね王座決定戦」が息を吹き返した。番組自体が終了してしまったのは、内容(視聴率)が落ちたということもあるが、司会の二人を降板させる口実だったのか。終了するちょっと前に始まった、関根勉のアドバイスによる意外なモノマネコーナーは斬新だったのに。
 シュプレヒコールと言いたくなる中島みゆきの歌は「世情」でした。

     ◇

 ●略せばいいのか?!  2005/03/18

 エンタテインメントがエンタメと言われるようになって久しい。最近のTVを見ているとエンタメ=芸人の笑いという意味に使われていてちょっと気になるのだが。
 いたるところで言葉が略されて表現されている。
 俳優やタレントが親しみを込められて言われることは昔からあった。古くはエノケン、新しくはトヨエツ、深キョン、ハセキョーか。
 名作「傷だらけの天使」も「傷天」と呼ばれることが多くなった。特にファンの間で。これも一種の愛称、親しみの意味があるのだろう。私は絶対拒否したいけど。この線でいけば「ウルトラマン」は「ウルマン」、「木枯し紋次郎」は「木枯紋」になってしまう。「世界の中心で愛をさけぶ」じゃないんだから別に略さなくても簡単に言えるでしょうが。
 まあ、今は略されて一人前、ヒットの一因と思われていて、当事者自身が略称を吹聴する、略称されるのを喜ぶ風潮がある。
 数年前『誰が「本」を殺すのか』(佐野眞一/プレジデント社)が話題になった。この手の本にしてはかなり売れたというが、著者自身が「ホンコロ」と呼ばれて得意になっていることを知ってちょっとあきれた。キムタクと呼ばれるのを嫌う誰かさんをみならえよな。って問題が違うか。 
 世の中、略称がブームだといえ、略せばいいのかと言いたくなることが多すぎる。
 アコースティックギターをアコギと言うのはどんなものか。じゃあなにか、アコースティックギターを弾く人はアコギな奴なのか。あんまりではないか。昔は生ギターと言っていた気がする。
 新聞のTV欄で驚いたのは「カスペ」「ドスペ」である。「火曜スペシャル」「土曜スペシャル」の略だが、これってスタッフや出演者が打ち合わせの際に使う言葉でしょう。あくまでも会話の中だけの話。それがそのままタイトルになるなんて、プロデューサーの言葉に対するセンスを疑ってしまう。いや、そんなことを問題視する私のセンスがおかしいのか。

     ◇

 ●さよなら! 金八先生 2005/03/23

 先週最終回をむかえたドラマ「ごくせん」の、ラストに向かって視聴率がうなぎのぼりしてメディアの話題になっていく過程は「3年B組金八先生」の第1シーズンを彷彿とさせるものだった。
 視聴率の高さがメディアに取り上げられ、内容がいかに素晴らしいかという視聴者の意見が新聞の投稿欄に掲載され、それに歩調をあわせるかのように主題歌がヒットしていく。

 当時大学1年生だった。5才下の弟がちょうど中学3年生で完全にドラマにはまっていた。私もかなり夢中になっていた。
 裏番組「太陽にほえろ!」に視聴率で完全に差をつけられていたTBS金曜夜8時の1時間枠で開始された教師ドラマ。
 金曜の8時だから金八と安易につけられたタイトルだが、日本テレビの青春ドラマに嘘っぽさを感じていた私には中学生たちの行動や会話が新鮮だった。
 マッチが主役になってガクランを着て毎日のように登校してきて学校側が右往左往するエピソードがあった。
「ガクランを着ているだけで別に悪いことをしているわけじゃない、なぜ先生たちはそんなことで大騒ぎするんだ?」
 確かそんなことをマッチが口にして、大いに納得した私は以後毎週かかさずこのドラマを観ることになった。第1シーズンは15才の妊娠と出産が話題になったが、私にとってはこのガクランのエピソードが一番印象深かった。
 ラスト前の放送は大学のサークルの春合宿の最中だった。見逃したくなった私は宴会を抜け出して隣の部屋で一人視聴して「金八先生なんて見ているの?」と先輩たちに笑われた。以後隠れ金八ファンとなる。社会人になってから連続ドラマはほとんど観なくなってしまったが、「金八先生」の新シリーズが始まると必ずビデオに録画するようになった。
 
 「金八先生」といったらやはり第2シーズンの「腐ったミカンの方程式」だろう。今でもあの回のラストは語り草になっている。中島みゆきの歌(ついシュプレヒコールといいたくなるが別にタイトルがある、すぐ忘れるが)がシーンを盛り上げた。
 警察に逮捕され、護送車(パトカーだったか?)に乗せられた生徒を追って母親がその後を追う。まんまイタリア映画の名作「刑事」のラストシーンの引用だと思うが、その効果は絶大だった。
 で、この方法は以後の金八先生の定番、基本となった。
 ひきこもり、性同一性障害と扱う題材がディープになってきて今シリーズはついに麻薬、覚醒剤を取り上げた。とはいえドラマツルギー的には第2シーズンの焼き直しを繰り返しているのである。
 これは別に批判でない。前々回の放送覚醒剤中毒の3B生徒が逮捕されるシーンでそれを強く感じたのだ。引きこもりをテーマにした前々シーズンでもラス前でやっていたし。
 とにかく今回もはまっていることは確か。3Bの生徒の一人に穂積ペペを中学生にしたような男子がいて私のお気に入りなのだ。25日はいよいよ最終回。辞表を提出した金八先生の運命はいかに?!

     ◇

 ●亜流が本家を凌駕する? 2005/03/24

 日本テレビで「ものまねバトル」が開始されたときはそのあざといやり方にため息がでた。完全にフジテレビ「ものまね王座決定戦」の二番煎じではないか。いやそれだけならまだしも「王座決定戦」のレギュラーを引き抜いて番組を構成する強引さ。第一次日テレvsフジ視聴率戦争の始まりだった。って、うそだけど。
 この引き抜きについての詳細はわからない。「王座決定戦」のレギュラーをはずされたタレントがいて、それがこの番組が企画された要因からもしれない。強引な移籍だったとしたら、たぶん「一社独占は資本主義社会における正常な形ではない。競争相手がいてこそより発展する」なんていう大義名分がまかり通ったんだろうな。
 にしてもだ、いくらものまね番組でもここまで本家を真似していいのだろうか。クリエーターの意地はないのか、おい! というように開始当初は冷ややかなまなざしで見ていた。内容もお寒い限りだった。
 ところがである。この数年で驚異的な進化を遂げた。かたや本家の「王座決定戦」(「紅白歌合戦」?)が司会者を一新、新しくレギュラーになったタレント陣が頑張っていても往年の勢いがなくなってきている中、亜流の方が断然笑えるのだ。
 まず審査方法がいい。観客も審査に参加して、その1票がゲスト審査員と同格なのである。普通紅白の対戦になった場合、その結果はほとんど肉薄しているものだが、一般審査員が加わることで、かなり点数に開きが生じてくる。昨年暮れのNHK紅白歌合戦では一般の結果が圧倒的に白有利だったにもかかわらずゲスト審査員の評価で紅が勝ってしまった(らしい)。紅白どっちが勝とうが負けようがどうでもいいが、けっこう批判を浴びていた。それにくらべると「ものまねバトル」は公明正大だ。似ているかどうか、巧いかどうかが評価に直結していないところも面白い。あくまでもインパクト重視。
 今回は俳優という肩書きのバラエティタレントになってしまった石田某のショーケンに個人的に拍手喝采したい。いや見た目だけで、その歌唱もアクションもカラオケBOXレベルなのだが、そのはじけ方が素晴らしかった。審査員のウェンツ瑛二(最近よくTVでみるけど何者なんでしょうか?)がなんだかんだ言っていたけど、石田某が誰のものまねをしたかなんてわからなかったのでは?
 はなわの美空ひばりも最高でした。息子との会話という視点が斬新だった。
 この手の番組はいつもビデオ録画したものをよけいな部分をふっとばして見ているのだが、今回はオンタイム。それで最後のスタッフテロップまでつきあって、驚いてしまった。構成作家が「王座決定戦」を担当していたベテランの方ではないか。タレントだけでなくスタッフまでもが移籍していたのね。ビジーフォーもいなくなってしまったし、「王座決定戦」に何があったのだろうか? 




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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