最初に「談志直門二つ目全員集合 ~家元も来るよ!~」と題する立川流の落語会を知ったとき、面白そうだなと思った。日時を確認すると11月2日(火)。ショーケンライブの翌日なのですぐに諦めたけれど。

 キウイさんをはじめとする二つ目さんのブログに告知記事が掲載されていたが、途中からメンバーの談大さんが急病のため休みと記されるようになった。まさかくも膜下出血で倒れたなんて考えもしなかった。
 4年前に同じ病気で友人を失った。連絡をもらったときは足が震えたものだ。

 享年36。自分がこの年齢になったとき、人生の折り返し地点だなと思った。20代の挫折から立ち直り、生活も安定してきた。人生はまだまだこれからだと、新しい目標を掲げ夢の実現に邁進しようとした。
 だから余計に……。

 談大さんの高座は拝見している。たぶん北澤八幡神社(「談四楼独演会」)だろうと思って調べたら、見当たらない。二つ目昇進コーナーでは見逃しているのか。でも、あの姿はどこかで観ていると思って、ピンときた。上野広小路だ。5年前の今頃だったのか。

 合掌


     ◇

 ●立川談志門下前座勉強会 2005/11/27

 一昨日(25日)、上野広小路寄席の立川談志門下前座勉強会に足を運ぶ。以前から立川キウイさんの出演するこの会を一度は覗いてみたいとは思っていたのだが、なかなか機会がなかった。

 立川千弗「平林」「鹿政談」
 立川談大「看板のピン」「町内の若い衆」
 立川キウイ「寄合酒」

 前座の会だから〈笑う〉ことに期待していたわけではなかった。
 ところが、これが期待以上に面白かったのだ。
 お客さんは多くない。100人くらいのキャパで20~30人くらいか。まあそういうまったりした雰囲気だったこともあるのか、最前列に陣取ったおじいさんが前座さんの噺中に、いろいろ話かけるのである。
 大阪の漫才の面白いところは、漫才のふたりAとBの会話に客席のお客さんCが加わって進行するところと、小林信彦氏が20年前のコラムで書いていた。
 落語でそんな状況にお目にかかれるとは思っていなかった。
 無視を決め込もうとして絶句する前座さん、開口一番「語りかけるな」と念を押す前座さん。とりあえず相手する前座さん。これが愉快。まあ本来の落語からすると邪道なのだろうけど。




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新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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