2010/11/20

 「紙ふうせんリサイタル2010 なつかしい未来VOL.5」(サンケイホールブリーゼ)

 承前

 
 書き忘れていた。第2部の平山さんの衣装のこと。第1部がドレッシーだとすると第2部はスポーティーか。若草に彩られたワンピース(?)に真っ白なスリムパンツ。「目に青葉、山ほととぎす、初がつお」的な鮮やかさ。とても似合っていた。髪飾りがまたいいんです!

 あらかじめ決められているアンコールは、お馴染みの「紙風船」。これまたいつものようにお客さんと一緒に歌った。
「皆さん、メロディ歌って。僕らコーラスやるから」


  落ちてきたら
  今度はもっと
  高く高く
  打ち上げようよ
  高く高く
  打ち上げようよ


 赤い鳥のファンになるきっかけを作ったこの曲。歌ってと言われなくても、つい口ずさんでしまう。黒田三郎の現代詩に後藤さんが曲をつけた。初めて聴いたのが中学2年の音楽の授業だった。音楽の先生が赤い鳥が好きで、あるとき、レコードを聴かせてくれた。それが「ミリオン・ピープル」。と思うんだよなあ。自分に都合がいいように思い出になっているのかもしれないけれど。
 最初は後藤さんのソロ、続いて新居さん、その次に平山さんがピアノを弾きながら参加してくる。それからお客さんを巻き込んでの大合唱。僕にとっての紙風船の原点がこの歌い方なのである。

 大ラスは11月の季節にぴったりの「冬が来る前に」。完全に「季節の歌」として定着した感がある。秋が深まると必ずリクエストされる曲だ。ブログでもいろいろな方が取り上げる。オフコースファンにすればくやしいだろう。同名異曲なのになぜに紙ふうせんばかりもてはやされるんだ、と。「まつり」に関しては同じことが北島三郎にいえるのだ。あちらの「まつり」の方が有名だもの。紅白のトリをとったことがあるくらい。


 アンコール

 紙風船/冬が来る前に



 最初に書いたとおり、リサイタルが始まる前にビデオ上映があったので、入場時に配付された「なつかしい未来新聞」が読めなかった。じっくり読んだのは帰宅してから。
 日付は2036年8月2日(童曜日)。前回より12年繰り上がっている。ということは来年は2024年になるのだろうか。
 第一面は「バチカン・オリンピック開幕」と題された記事。
     ◇
 全市国民五百五十余人と全世界から抽選で選ばれた三十人の観客に見守られながら選手団はバチカン広場で身動きが取れぬほどの熱気に包まれた。とゆうかホンマに取れなかった。
     ◇

 世界文化遺産 新競技「紙ふうせん投げ」も

 なんて、見出しも
 笑った。

 なぜ2036年かというと、平山さんが米寿を迎える年らしい。

 二面の〈芸能・社会?経済〉はなつかしい未来vol.5のプログラムと'36新製品レビュー。夢の洗濯機ヒマガデキルーノ、携帯型消音機大人しいMINIを紹介している。執筆は平山泰代記者と杉田淳二記者。
 三面はホットニュース・料理・クイズ。「7倍の幸せ」の楽譜とともに「補助犬の優しいまなざし」の記事。〈今日の料理〉は「鮭の白菜鍋」。国産松茸の人口栽培に成功!の記事も。

 一番注目したのは超難問なつかしい未来クイズ。「なつかしい未来VOL.5のポスター(で)平山泰代が手にしてる本は…? 答えはこのページ下段」とあって、新聞を逆にして答えを見ると、「ニーナ・シモン自伝」とあった。~ひとりぼっちの闘い I PUT A SPELL ON YOU
 後藤さんがこう書いている。
     ◇
 1970年代、6年間東京に暮らして、仕事して、朝のめざめは、アニタ・カーのさわやかなカントリーポップを流し、仕事終って夜はニーナ・シモンをむさぼり聴いた。泰代さんは東京から名古屋までニーナ・シモンのコンサートを追っかけた。JAZZはようわからんけど、ニーナの曲は、フォークソング、ビートルズ、ガーシュウィン、ブルースとジャンルをクロスオーバー。僕らに「時代の声」を届けてくれた。公民権運動の先陣を切って、ハリー・ベラフォンテらと共に革新の道を拓いてくれた。とってもハイテクニックなピアノプレイも難しく聴かせないで、歌・言葉を限りなく透明に聴くものの胸にすーっと届けてくれた。40年経った今もLP、CD、DVD。ニーナはぼくらのそばにいる。
     ◇

 最終面(四面)はお知らせ。
 紙ふうせんLIVE information 2010と題し、二つのライブを紹介している。
 12月4日(土)の「FJ'S(エフジェイズ)ライブ」と12月31日(金)の「JAMJAMライブ-行く年来る年カウントダウン」。
 「FJ'S(エフジェイズ)ライブ」についてはもう何も言うまい。深町さんのご冥福を祈るのみ。7月のライブに伺ったとき、まだ日時が決まっていなかったライブに触れて「集客に協力してよ」と言われた。もちろん、ということで、その後事務所のNマネージャーから依頼されて東京地区FCメンバーのまとめをした。ついでに+αも。5月のJAMJAMシークレットライブみたいなチラシを作ってほしいとお願いしたのだが、梨のつぶて。仕方ないので、自作のチラシを配ったのだった。
 リサイタル終了後、FC+αで開催した懇親会に、紙ふうせんのふたりがスタッフ打ち上げを抜け出して顔をだしてくれた。
 平山さんが言うのだ。
「わたしの作ったチラシ見てくれた?」
 はあ?
「JAMJAMのえとうくんの作ったチラシを真似て作ったのよ。あれ、もらわなかった?」
 え~! である。チラシはお店には貼ってあるらしい。
 リサイタル翌々日、Nマネージャーにライブの出席者(確定分)をメールで知らせ、かつ、電話でチラシを送ってほしい旨お願いした。
 しかし、その後の深町さんの訃報ですべてがご破算になった。平山さん手作りのチラシは幻に。

 だからというわけではないが、31日は神戸に行く。だって出演者の一人が竹田一彦さん(ギター)なんだもの。金関さんの名もある。リュート奏者の高本一郎さん、笛の岸本タローさんも。驚きなのはえとうまさゆきさん! アーティストだけどミュージシャンじゃないよ。
 ちなみに最近「行列のできる法律相談所」によく出演しているヘビメタミュージシャンの冠なんとかという方のしゃべり方がえとうさんにそっくりなのだ。声の質とイントネーションが。
 その昔、TSU-BA-SA時代に深川座という当時できたばかりのライブハウスで大晦日ライブをやったことがある。まだ子どもが小さかったし、大晦日は家族でしんみりとすごすものという自分なりの決まりがあったので残念だけど参加しなかった。
 あれから20年近く経った今、一人で神戸へ行く。
 そんな年末もたまにはいいだろう。


etousan

 なつかしい未来新聞で告知されたえとうまさゆきさんの個展の案内。
 この絵のタッチ、素敵でしょう? 
 大好きです。
 翌日からだったら、絶対観に行ったのに。


2010

このチラシもえとうさんのデザインです。


 平山さんの衣装、どうしても見せたくて、ここのブログで写真がUPされています。
 無断でリンクしちゃいます。




関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
2010年 9月の読書 ~備忘録として その1
NEW Topics
「藤子・F・不二雄のまんが技法」「夢分析」「日本語練習帳」 ~ある日の夕景工房から
「活字のサーカス -面白本大追跡-」「司馬遼太郎と藤沢周平」「お洋服クロニクル」 ~ある日の夕景工房から
「居酒屋ゆうれい」 in 「第9回船堀映画祭」
1分間スピーチ #25 一休和尚の遺言
「ロードキラー」「トゥームレイダー」「赤い橋の下のぬるい水」「スパイキッズ」 ~ある日の夕景工房から
「柔らかな頬」 「ファイティング寿限無」 「もっとも危険なゲーム」 ~ある日の夕景工房から
「カルテット」「約束」「GO」 ~ある日の夕景工房から
飯島敏宏 テレビドラマ50年を語る ~「月曜日の男」から「金曜日の妻たちへ」「毎度おさわがせします」まで~
没後47年命日に捧げる 三島由紀夫、心の歌を聴け ~「告白」の肉声と朗読~
「すぐそこの江戸 考証・江戸人の暮らしと知恵」「第3の家族 テレビ、このやっかいな同居人」「知の編集術 発想・思考を生み出す技法」「へなへな日記」「新宿熱風どかどか団」 ~ある日の夕景工房より
Comment
No title
泰代さんの作ったというチラシはとても気になります。
プロになる前に武庫之荘で開いた「赤い屋根の家コンサート」なるものもきっとお二人でチラシを作り配った事と思うますので・・ きっと事務所にありますよ!お土産にもらってきてください。31日よりもその前の
餅つきの日に合わせていかれたら、スギちゃんとNマネが喜びますよ。餅をついてくれる人数がふえるので笑)
keiさんから「一緒にどうですか?」と誘われた時はそれもアリかなア~と考えましたが帰省客と重なり交通手段が取れない、ホテルも正月価格で割高になるなど、時期的には北海道からは無理となりました。関西までは遠いわ 、楽しんで来てください。
竹田さんは初めてお会いした時は宝塚の三角屋根の家で(二階に浦野さんが住んでいた)ワーゲン社のゴルフ車ではなくスポーツ車に乗っていました、それも黄緑色の国産車ではあり得ない黄緑色の車で「ミュージシャンは違うんだな~」と22歳の少年は印象深く見てました。今はどんな感じですかね~
keiさん、ぜひカメラ小僧として参加してほしいな~。
この神戸旅行と大地町旅行の模様は来年度の楽しみとして待ってますから。
No title
餅つき、一度参加してみたいですね。だいたい、会社の最終日と重なっているみたいですが。

年末最後の日の北海道~大阪、そりゃ、飛行機のチケットを取るのが大変でしょうね。私は昨日ハイウェイバスのチケットを買ってきました。
フェリー+バスで北海道というプランもあるんですね。

31日に神戸に行って、翌日には帰宅という強行スケジュールですが、乞ご期待!(?) 
No title
泰代さんからのお葉書とFC便りが届きました。
未来新聞ではわが町帯広を入れてくれてまして、それだけでも感激した次第です。泰代さんからは長いも料理として梅肉あえ・とろろ汁・ステーキ・炒め物で食されたとの内容でした(笑) コンサートについてはその5で終りましたが、31日神戸についてはまた楽しい珍道中のお話をお待ちしております! たぶん杉田さんは翌朝「新年を迎えての初釣りダー」とか言って、酔っ払いのおじさん達をおいて出かけるはずです。酔いつぶれないで寝込まないでくださいね(笑)
ジンギスカン さん
来年、1月25日(火)に「後藤悦治郎講演 あれから39年 竹田の子守唄のやさしさに包まれて」がありますでしょう? ああ!聴きたい。25日は有給とるとして、26日にははずせない業務があって、深夜バスで帰ってそのまま仕事でしょうかね。
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

Page Top