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 昨日は池袋のシネマ・ロサへ。レイトショー「モルモット」鑑賞。
 出演した田口主将さんに誘われた。舞台挨拶もあるとのことで。主演(ヒロイン)は三輪ひとみだが、ある意味田口さん、裏の主演かも。田口さんがアップになる診療室のカットはかなり凝っていたもの。この手のキャラクターは初めてだというが、とてもマッチしていると思う。
 インディーズ映画として観るなら、題材といい、内容といいかなりの面白さだ。病院のセキュリティを突破する方法なんてまったくリアリティはないけれど、インディーズだと許せてしまう。逆にそういう描写をするところがうれしくなったりして。
 プロデュースも兼ねた沖正人氏、吃音のパソコンおたくぶりは面白い(役者やの~!)が、マスターベーションのショットは長すぎ。あれは音楽ギャグ(?)を見せたかったのか。アルコール中毒の妊婦役の女優(桜井ふみ)もいい。
 病院側が施したヒロインの記憶抹消はどうなったのか? ヒロインの犯罪は警察沙汰にならなかったのか? ラスト近くになって???が連続した。青を強調したほとんど照明がない映像は、ひとつの世界を構築していたと思うが、女優さんがかわいそうかも。

          * * *

2010/11/05

 「勝新役者バカ一代」(比留間正明/音羽出版)

 小説ですな。書かれていることは事実なのだろうが、物語に都合よく取り入れられているような気がする。実際時系列的におかしなことがある。


2010/11/08

 「特撮円谷組 ゴジラと、東宝特撮にかけた青春」(洋泉社)

 大トリ(中島春雄)が登場して、長々と続いていた特撮本の出版も終了かと思ったが、こんな企画もあったのか。東宝特撮の黄金時代のスタッフにスポットをあてたのだ。
 塩澤幸登「KUROSAWA 黒澤明と黒澤組 その映画的記憶、映画創造の記録」シリーズ(河出書房新社)の特撮版とでもいうのだろうか。映画はメインスタッフだけで作れるものではない。
 勘違いしていることがあった。あの時代、スタッフはすべて東宝の社員だと思っていた。けっこうアルバイトの身分で参加している人が多いのだ。黄金時代だからこそ、作品に切れ目がなく給料は保証されていたのだが、この事実は意外だった。


2010/11/11

 「ジェネラル・ルージュの凱旋」(海堂尊/宝島社)

 やっと図書館の棚で見つけた。
 桜宮市の東城大学医学部付属病院内(外)で起きた事件を神経内科学の講師で不定愁訴外来の責任者(医師)・田口と厚生労働省の役人・白鳥がコンビを組んで解決するストーリー、ミステリに医学的根拠を持ち込んだところが斬新なんだ。「チームバチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」まではそう思われたのではないか。しかし、シリーズのテーマがそうでないことが本書あたりで明確になっていく。厚生労働省に対する異議申し立てと検視段階でのAIの導入だ。


2010/11/13

 「神様の伴奏者 手塚番13+2」(インタビュー佐藤敏章ビックコミック1編集部/小学館)

 マンガの神様、手塚治虫の担当編集者として数々の名作誕生のフォローを担った13人、及び手塚プロダクション社長と初めて手塚マンガ執筆を手伝った(アシスタント第一号)藤子不二雄A(我孫子素雄)へのインタビュー記事で構成されている。最初の黄金時代、復活のころ、晩年、それぞれの時代の証言は興味深い。
 ちょっとした意思の齟齬、不注意が原因だったとはいえ、手塚治虫を殴った手塚番。「担当を降ろせ」との手塚治虫の要望に対して、「だったらあなたを降ろす」との断を下した編集長の胸の内は?




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新井啓介
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まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)

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