2010/12/31

 「JamJamカウントダウンライブ」(JAZZ&COFFEE JamJam)

 承前

 ●紙ふうせん

hirayama
平山泰代さん

goto
後藤悦治郎さん

 21時から始まったライブは、5組が持ち時間の30分を熱演。あっというまに時間は過ぎ去り、2010年も残すところあと30分になっていた。いよいよトリの登場である。
 というわけで、元赤いトリの紙ふうせん!
 平山さんと後藤さん、バックサポートのすぎたさん(ギター&コーラス)と浦野さん(ウッドベース)。5月のシークレットライブと同じメンバーだ。

 あのときは会場に入る前に南京町を一人でぶらついていた。たまたま通り抜けようとした小路で店員に呼び止められた。万華鏡のお店だったので覗いてみた。出るとき手ぶらだと悪い気がして、ふと目についた500円の小さな万華鏡を買った。携帯ストラップになるので、かみサンへの土産にした。後で知ることになるのだが、かみサンは大の万華鏡好きなのであった。結婚して20年を越えるのに全然知らなかった。「あなたが買ってくれたもので一番うれしかった」だって。
 ずいぶん前、いつも着ているジャケットがみすぼらしかったので、皮のジャケットをプレゼントしたことがある。5万円強もした。もちろん現金で買えるわけがなく、カードの分割払い。にもかかわらず、着たところを見たことがなく箪笥のこやしになってしまった。似合うと思ったら買ったのにと言うと「誰が欲しいって言ったの」だって。
 5万円のジャケットには興味を示さなかったのに、500円の万華鏡には興味津々。この万華鏡のストラップ部分が壊れてしまった。新しい万華鏡が欲しい。そんなときに「実は大晦日に神戸行きたいんだけど」とお伺いを立てたのが功を奏した。

 何の話をしているのか。
 それにしても、本当だったら、この時間、テレビ東京の「ジルベスターコンサート」を観ているはずだ。ハーゲンダッツのアイスをほうばりながら。
 とはいえライブは生の方が良い。フォーク(ポップス)、民族音楽、クラシック、ジャズ……ジャンル問わずのごった煮ぶりが僕好みなのだ。

 後藤さんからカウントダウンのやり方について説明があった。アップライトピアノの上に置いてある時計が23時59分50秒になったらみんなで声を合わせてカウントダウンします、それまでラストの曲(のサビのフレーズ)を繰り返し歌います。
 まずはいつものメンバーによるライブ。

  虹/竹田の子守唄

 リュートの高本さんが加わった。
 イントロを弾き始めた。初めて聴くリュートの音色!

  紙風船

 ヴァイオリンの金関さん、ピアノの田中さんが加わった。

  翼をください

 ギターの竹田さんが加わった。

  ルート43

 タローさんがケーナでイントロを吹く。ラストの曲だった。

  冬が来る前に

 
 案の定、時間があまって、サビを何度も歌うことになった。
 何度目かのとき、後藤さんがサビのメロディに乗せてアドリブで歌いだした。

 ♪元旦が来る前に
 ♪もう一度あなたと めぐり逢いたい

 ♪一月一日が
 ♪来る前に めぐり逢いたい

 お客さん、笑顔で一緒に歌いだした。
 それでもまだ時間は来ない。
 後藤さん、別のフレーズで歌いだした。

 ♪坊(ぼん)さんが屁をこいた
 ♪もう一度屁をこいた 臭かった~

 お客さん、大爆笑!
 笑いながら、でも一緒に歌うのはちょっと逡巡している。これって曲に対する冒涜じゃないか?
 確かに、別の歌手がうたうなら非難ごうごうかもしれない。でも目の前でうたっているのは、作詞している本人なんだから。そう納得してうたったりして。私のことですけどね。

 いよいよカウントダウンのときがやってきた。
「10、9、8、……3、2、1 あけましておめでとうございまーす!」
 おめでとう!
 ハッピー・ニュー・イヤー!
 お店から配られたシャンパンでもう一度乾杯。

 坊さんの歌詞は、別に前もって考えていたわけではなく、突然頭に浮かんできたという。
 関西地方の「だるまさんがころんだ」ですね。

 その後歓談が続き、その中でえとうさんのスケッチが紹介された。

 2010年から2011年に続く4時間弱の楽しく充実したとき。
 後藤さんが言った。
「今年やるからね、深町さんの追悼ライブ」
「お願いします!」
「×××にも声かけるから」
「ホントですか!?」

 
kamifusen
 赤い鳥  2/5


          * * *

 元旦、もう一度元町へ。南京町を散策した。あの万華鏡のお店は営業しているだろうか? 実はどこにあるのかよく覚えていないだ。いくつかの小路に入って探した。見つかったとしても営業してなかったら万事休す。30分くらいうろうろしていた。途中、ラーメンの立ち食いなどしていたので。
 あった! ここだ。店の前に立った。ドアに手をかける。開いた。中に女性が一人。
「すいません、今日はお休みなんですよ」
「ええ!」
「お土産ですか」
「はい、あの、500円の……実は5月に東京から来て買っていったんですけど」
「ああ、覚えています」
 てなことで、無事目当ての万華鏡を購入できた。娘の分と二つ。それから、普通の大きさ(?)のものも。
 運がよかった。たまたま、店の後片付けをしようと、やってきたところだというのだ。この時間帯でなければ、店は閉まっていたはず。
 もしかしたら今年は縁起がいいかも!

nankinmachi
元旦の南京町

shiromisozouni
関東では見たことがない
白味噌の雑煮
おいしかった





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Comment
No title
「×××にも声かけるから」は誰なのか?
気になりますね~、深町さんと関わりがあった人でしょうね。keiさんの「ホントですか!?」に続くのだから
意外な名前が出たんでしょうね。元赤い鳥のメンバーが本命なんですが、誰なのか、気になります・・・
ジンギスカン さん
気になるでしょう?!
気にしてください。(笑)

追悼ライブ、何もわかっていませんが、たぶん、春、暖かくなってからなんでしょうね。
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プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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