昨日の冒頭部分は、ブログで心情吐露はしない(それも現在進行形の)という(自分の)ポリシーに反していた。
 深く反省。

 本日は北澤八幡神社で「談四楼独演会」。19時過ぎに到着。かなり混んでいて、仲入りで前座さんから膝送りのお願い。ゲストは寒空はだかさん。打ち上げ時に「鳥肌実系の名前ですよね?」と訊ねると、「ええ、よく間違われます」。
 紙ふうせんの後藤さんに向かって、「最近、娘さんどないしたん? フルート吹かんな」と声をかける関西のおっちゃんみたいなものか。フルートを吹く娘さんがいるのはダ・カーポだって。


          * * *

2010/12/11

 「桐野夏生対論集 発火点」(桐野夏生/文藝春秋)

 図書館で見つけた。桐野夏生って対談集もだしていたのか。
 対談相手は12名。
 松浦理英子、皆川博子、林真理子、斎藤環、重松清、小池真理子、柳美里、星野智幸、佐藤優、坂東眞砂子、原武史、西川美和。
 女流作家(死語?)の場合、対談のはじまりが褒め合い合戦なんてのもあって辟易する。特に林真理子。気鋭の小説家もそのへんのおばさんと変わらないのか。後はしっかり読ませてくれるけれど。


2010/12/14

 「長屋の富」(立川談四楼/筑摩書房)

「今度、月刊誌に時代小説を連載するんだよ」
 師匠から聞いたのが、いつの独演会だったか。藤沢周平のファンを公言し、宮部みゆきの時代小説を読む師匠のことだから、山本周五郎も愛読していたのではないか。だったら、一度は時代小説を書いてほしい。古典落語の人情噺とリンクするところはたくさんあるわけだから。そう思っていたので、月刊誌への時代小説連載の報に歓喜した。
 ところがなかなか始まる気配がない。再度確認したのは、池袋の小さなスナックでの落語会終了後だった。2007年の11月。
「来年から、筑摩書房のPR誌ちくまで」
 自身の創作落語「長屋の富」を小説化するという。「大銀座落語祭」で一度観た(聴いた)ことがあった。
 実際は、09年の4月号から始まった。事前に1年間の定期購読を予約して、そのときを待った。届いた「月刊ちくま」を開いて目当てのページを開いてびっくり仰天。なんとすべて会話体なのだ。
 なるほど、「一回こっくり」が最後を創作落語で締めくくったのとは反対に、今度は、始まりが落語(調)なのか。5月号も会話体。あれ? もしかして。6月号も。もしかしてすべて会話体でいくのか!
 やはりそうだった。会話だけで成り立つ小説……短編なら、昔ジュヴナイルSFで読んだことがある。確か「私たちが愛する星の未来は」というタイトルだった。
 長編だと聞いたことがない。
 落語には、富くじを当てるまでの噺はあるが、当ててからの噺はない。連載開始前、09年2月の独演会で二席めに「長屋の富」をかけて、マクラでそう説明してくれた。
 貧乏長屋に住む、博打好きな左官職人が買った富くじが大当り。手に入れたのは何と千両。ところがこの大金が長屋に大騒動を巻き起こす……。
 短編の題材になるプロットに、さまざまな落語ネタのエピソードを付け加えた。
 会話が続くと誰が発したものかわからなくなってしまうことがままある。連載中に心配したのはそこなのだが、まったくの杞憂だった。説明台詞もそれとは感じさせないのだから。
 とにかく、歯切れのいい江戸弁、その口跡、口調に惚れ惚れしてしまう。
 読了してまっさきに頭に浮かんだのは〈声に出して読みたい小説〉。少しでも落語に興味を持っている人ならば、噺家をきどって会話の一つひとつを音にするのではないか。
 もちろんやってみた。連載中も、本にまとまってからも。
 むずかしい!


2010/12/17

 『幕末時代劇「主役」たちの真実』(一坂太郎/講談社+α新書)

 NHK大河ドラマ「龍馬伝」が終了したこともあり、龍馬に関する本でも読みたいと思っていたところ本書が目についた。ページを開くと竜馬の項もある。とりあえずこれだ、と。
 龍馬暗殺に謎がなかった、という指摘に驚く。当時は犯人も断定されていたが、その後の龍馬ブームでウヤムヤにされてしまったという。
 著者はまったく知らない人だが、読了後プロフィールで年齢を確認して驚いた。僕より7歳も下なのだ。本の内容からすると、かなりの高齢者かもしれないと思っていた。普通では観ることができない、大昔の時代劇映画について言及しているので、そんなイメージを持ったのかも。




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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