昨日の「相棒/第15話 もがり笛」。ゲストの火野正平、赤星昇一郎、擬斗の二家本辰巳(さん)の3ショットは愉快だったろうな。1シーンだったが町田(政則)さんが出演していた。監督は和泉聖治。撮影後、二家本さん、町田さんと昔話に花を咲かせたのだろうか?


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「怪獣文化とウルトラマン」
町田さんをホストに、今は亡き原田昌樹監督、
二家本さんの鼎談記事が掲載されています。
前半は和泉組の思い出話なんです。

          * * *

2010/12/18

 「バカボンのパパよりバカなパパ 赤塚不二夫とレレレな家族」(赤塚りえ子/徳間書店)

 水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫、それぞれの娘たちが父親について鼎談した「ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘」という本がある。本書は単独の「レレレ」本だ。
 水木しげるには2人の娘がいる。手塚治虫には一人息子と2人の娘。赤塚不二夫だけ一人娘で、複雑な家庭事情がある。元妻&娘同伴で別の女性との再婚記者会見には驚いた。何しろ元妻の勧めで再婚したというのだから。元妻と現妻の仲が良いということも後で知った。いったいどういう関係なのか? どうしてそうなったのか?
 そこらへんの事情が本書で氷解する。娘の立場から、幼少時代の両親の姿、売れっ子時代の父とのふれあい、すれ違い、両親の離婚が綴られていく。幼い娘をまじえた若かりしころの赤塚不二夫、奥さんの写真が掲載されている。これまで見たことがないものばかり。
 赤塚不二夫の再婚以来ずっと疑問だったことがある。元妻はその後どうしたのだろう。まさか、一人娘のためにずっと独身だったのか。違った。かなり早い段階で彼ができていた。やがて結婚。関係者にすればこれまた複雑な事情による再婚になるのだろうが。
 赤塚不二夫の再婚相手は、元妻だけでなく娘とも仲良かった。
 だからこそ思う。著者にしてみればその3人をほとんどいっぺんに失ってしまったのだ。悲しいなんてものではないだろう。


2010/12/21

 「贋作・盗作音楽夜話」(玉木宏樹/北辰堂出版)

 贋作・盗作といっても、歌謡曲やポップスではない。な、なんとクラシックの世界にもあったという。ええ! と声をあげそうになって、ああ、と得心する。考えてみれば、昔なんて著作権保護の概念、権利意識なんてないのだから、当然といえば当然か。
 驚いたのは贋作がまかりとおっていたという事実。
 たとえばハイドン作曲と知られているものの多くは実は本人が作曲したものではないのだとか。そのわけは、当時ハイドンの人気が高かったから。そりゃ、出版社としてはハイドン作としたほうが楽譜が売れまさあ。ヘンデルは盗作ばかりしていたという。
 あるいは、〈音楽の父〉バッハは、実はちっとも音楽の父ではなかったという事実。長い間忘れられた人だったらしい。天動説の時代に地動説を耳にした人たちが受けたであろう衝撃! なんて大袈裟だけど。
 次々と、数々のクラシック音楽界のトリビア(クラシックに疎い者にとっての)が披露される。ツンとしました世界の人たちが人間臭くて身近に感じられるようになった。認識も新たに。

 著者はヴァイオリニストで作曲家。「怪奇大作戦/死神の子守唄」の挿入歌、10人の娘が旅に出た、滝にうたれて1人目が死んだ …… あの歌を作曲している。山本直純の弟子。もしかして「怪奇大作戦」のジャジーな音楽の源は、この方なのか。
 NPO法人純正律研究会を主宰している。純正律、平均律についてはわかったようなわからなかったような。


2010/12/29

 「映画脚本家笠原和夫 昭和の劇」(笠原和夫・荒井晴彦・絓秀美/太田出版)

 図書館の戯曲、シナリオ本のコーナーで見つけて以来、ずっと気になっていた。もう何年も前から。しかし、手がでなかった。本を読むよりまず映画を観よ。笠原和夫については、その脚本作品なんて、ほとんど観たことがなかった。にもかかわらず、著作だけは好んで読む。これって脚本家との正しい接し方ではない。
 70年代から80年代にかけて、倉本聰の著作(エッセイ)を読んだのは、ずっとドラマを追いかけていたからである。きちんと作品を観て、その裏づけがあっての読書だった。
 だからこそ、せめてDVDで昔の作品を一通りあたってから、本書を読もうと思っていた。
 しかし、「日本映画〔監督・俳優〕論」を読んで気が変わった。ショーケンにインタビューしていた絓秀美って、確か「昭和の劇」にも関わっていたなあと。

 とんでもない分厚さだ。内容はとてつもなく面白い。美空ひばり映画から任侠映画、大ブームを呼ぶ「仁義なき戦い」に始まる実録路線。もうやくざ映画は描きたくないと取り組んだ「二百三高地」「大日本帝国」「日本海大海戦海ゆかば」の戦争映画。「226」もそうなのか。マッチと明菜が共演した「愛・旅立ち」も! 「宇宙戦艦ヤマト」にも関わっている。
 そのアナーキーな心情に得心できるものがある。
 傑作とされる「博奕打ち総長賭博」は該当項目を読んでから、DVDを観た。内容がどうのというより、役者たちの口跡がたまらなかった。


2010/12/31

 「漫画力」(佐川俊彦/マガジンマガジン)

 会社近くの書店で見つけて、内容よりもその装丁(本の作り)に注目した。今度作ろうとしている自分の本の参考になる。カバーや帯等があるものの、作りそのものは雑誌なのだ。
 著者は京都精華大学マンガ学部の准教授。美少年の同性愛をテーマにした「JUNE」を創刊した編集者と知り、ああ!! 女性向けというのがミソだ。このジャンルは、男性向けの「美少年を女性に無理やり性転換させてしまう」物語に通じるものがあると思っている。




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プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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