ジャック・ニコルソンとマーロン・ブランドが共演したアーサー・ペン監督の西部劇。「ソドムの市」と一緒に観ている。高校2年生だった。「ソドムの市」って18禁ではなかったか? あるマスコミ試写でノーカット版を上映して問題になったことを憶えている。この鑑賞はスケベ心いっぱいに「ソドムの市」目当てだったと思う。「ミズーリ・ブレイク」は添え物でしたね。

    ◇
 1976年 12月8日

 「ミズーリ・ブレイク」
 
 話はちっともおもしろくなかったが、映像がとてもすばらしく、きれいだった。夕暮れのオレンジ色と対照的な真っ青の朝。
 もうひとつ感じたことがある。
 それは映画の中での双眼鏡の使用だ。
 今まで僕がみてきたドラマの中ではいつでも画面にあらわれる双眼鏡から見た風景は黒くふちがついている。家に双眼鏡があって外を見るが、そんなことはありえない。それが気になってしょうがなかった。しかしこの映画の中では双眼鏡の被写体がちゃんと望遠で撮られている。これには感心した。

 「ソドムの市」
 
 よくぞああいうものを映画化できると思う。監督も監督だが役者も役者だ。よくぞあんなことができる。僕もよくぞあんな映画を見た。パゾリーニは死んだが、死んでもよかった映画を作った。
 しかし、映画にでてきた少年、少女はホントにホントらしい人たち、かわいい人、美しい人たちばかりだ(女性のみ)。変な、ぐれたような不良っぽい人はでていない。そこがよかった。
    ◇


 【おまけ】

 映画の感想は必ず書くというのが、日記をつけはじめたときの自分のルールなのに、高校生になって見始めた日活ポルノロマンにはまったく言及していない。
 理由はわかっている。当時自分にとって日活ロマンポルノは映画ではなかった。男だったらわかるだろう。○○のために必要不可欠の源だった。想像するための。だったら、日記に書くという行為は、まるで自分の○○を記録に残すようなものではないか。
 ただし、今となっては非常に残念だ。何を観たかだけでも知りたいから。
 最初は単純に裸、セックスが見たかった。そのうち、レイプものに興味を持った。で、SM。SMプレイというより、女性の〈徐々にSMプレイにはまって見せる恍惚の表情〉に欲情していた。後年わかったのだが。スカトロ・フェアは気持ち悪いもん。

     ◇
1976/05/30

 ポルノとは何か?
 ポルノ映画とは一体何か? 
 それはやはり裸を見たいからであり、心の中でむしゃくしゃした気持ちをおさえる(バクハツさせる)させたいからであり……まあたくさんあるけれど、そんなたいしたことではなかったようですね。800円損した。
     ◇
1977/12/11

 ポルノ映画(正確には日活ロマンポルノか)を見ると人生なんてすべてセックスだと思ってしまう。
 男と女がいれば、そこには恋や愛なんていう抽象的なもの存在せず、追求するものは深く抱き合うこと、より素晴らしい快感だ。
 映画を見て興奮するだけでいいのに、ついそんなことまで考える。
 それが家に帰ってきてTVをつけるとそこはまさしく性生活はない。ベッドシーンがあったとしてもキスしてちょっと抱き合ってハイおしまい。映画の、あの生々しいほどの濃厚なシーンと、TVドラマの、このキスシーン、一体どっちが正しいのか。
 ドラマっていうのものは、描き方によってどうしてこうも変わってしまうのだろう。
 変わるからいくつもドラマができるのだろうし、だからこそ面白く見てられるのだ。
     ◇




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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