昨日、DVD「七人の侍」の後半を観るつもりだったが、珍しく直前の番組PRに惹かれてTBS「遺品整理人 谷崎藍子Ⅱ」を観た。
 月曜ゴールデン枠の2時間ドラマはほとんど観ることがないのだが、このドラマは出色の出来ではないか。ラスト30分はバックに音楽が流れないものの、まさに映画「砂の器」! 
 最近涙腺が緩々ということもあるが、涙があふれて仕方なかった。冒頭ですぐに犯人がわかる作りになっていたが、最初は無理心中と思わせておいて実は…という展開でもよかった気がする。もちろん早い段階で真犯人がわかるのだが。犯人を犯人たらしめるために仕掛けられたトリックはよく使われるパターンだ。最初は「刑事コロンボ」だったか。
 大久保佳代子(オアシズ)は性格俳優の仲間入りか?

          * * *

 承前
 
 右手にジャーナル、左手にマガジン。
 そう言われた時代があった。1970年前後だろうか。大学生が朝日ジャーナルと少年マガジンを同時に読むことを肯定的に捉えたフレーズだ。60年代、良識ある大人からすると、大学生がマンガ雑誌を読むなんてことは、信じられない現象だったことを考慮しなければならない。その前には「右手にジャーナル、左手に(平凡)パンチ」と言われたらしい。
 大学時代、朝日ジャーナルは気になる雑誌ではあった。「二十歳の原点」で高野悦子が毎週むさぼり読んでいたのである。オレも読まなきゃと思うことは思う。しかし、ページを開いてもちっとも面白くない。結局、買ってもそのまま。そんなことが何度かあった。オレは週刊文春をむさぼり読もう。日記に宣言したことはよく覚えている。

 「巨人の星」「あしたのジョー」の連載で、少年マガジンの発行部数が増え続けていたころ、購読者の年齢層も上昇していった。編集部の方針がそういうものだった。だからこそ大学生が手に取る雑誌になったのだ。
 連載されている作品が青年層を意識した内容になっているのは当然だが、読み物のページもその傾向が現れていた。自分自身を振り返ってみると、マガジンというと、この読み物のページを思い出すのだ。
 グラビアや特集記事はもちろんのこと、特に印象に残っているのは見開きの連載記事。「少年マガジンの黄金時代 ~特集・記事と大伴昌司の世界~」(週刊少年マガジン編集部 編/講談社)でタイトルがわかった。「こちら情報110番」。今思えばコラムの集合体だった。小学校の高学年、中学時代、マガジンは立ち読みだったが、こうしたページを夢中で読んでいた。
 それが、ある時期から全部なくなってしまった。確か高校時代だったような気がする。編集方針が変わって対象年齢を下げてしまったのである。

 少年キングはいつのまにか廃刊になっていた。「まんが道 第二部」は連載をチェックするのではなく、コミックスになると購入していた。キングの最終号で完結したように記憶している。

 マガジンのライバル、サンデーが当時どうだったかというと、あくまでも少年のためのマンガ雑誌を心がけていたという。版元の小学館はマンガを卒業できない青年層に対しては、新雑誌を創刊することで対応した。それがビッグコミックだ。「サンデーとマガジン 創刊と死闘の15年」(大野茂/光文社新書)で知ったのだが。
 ビッグコミックは必ず立ち読みしていた。石森章太郎の連載を必ずチェックしていたのである。「おみやさん」以降はずっと読んでいる。いや、「さんだらぼっち」だったか。創刊から始まった「佐武と市捕物控」は一度も目にしたことがなかった。たぶん「さんだらぼっち」の途中から読むようになったのだろう。石森作品の中でも傑作として名高い「佐武と市捕物控」は、今頃になってハマっている。コンビニ向けコミックを買い続けて一話々味わうように読んでいる。現在4巻目。
 
 兄弟誌ビッグコミックオリジナルもわりと早い段階から立ち読みするようになった。「三丁目の夕日」は長い間読んでいた。オリジナルは90年代になってから、毎号購入する時期があった。「MASTERキートン」を愛読していたのだ。もちろんコミックは全巻揃えた。今はまた立ち読みに戻って「黄昏流星群」だけチェックしている。
 ビッグコミックスピリッツも80年代から90年代にかけて毎号立ち読みしていた。「ホワイト&ブラック」「気まぐれコンセプト」が目当てだった。

 80年代後半には少年誌を卒業していた。三十代に手が届こうというときなのだから当然といえば当然か。1980年前後が青年マンガ雑誌の創刊ラッシュだったことを「マンガ戦争1945-1980」(幸森軍也/講談社)で思い出した。正式には第二次創刊ラッシュか。第一次は60年代後半のビッグコミック、プレイコミック、ヤングコミック等。
 第二次はまさに少年誌を卒業した人たちの受け皿として創刊された雑誌群だといえる。集英社は少年ジャンプの兄貴分、ヤングジャンプ、講談社はヤングマガジン、コミックモーニング等々。
 ずいぶん遅れてだが、少年チャンピオンの秋田書店も参入している。ヤングチャンピオン。少年チャンピオンの創刊時と同じく隔週刊行だ。

 
 この項続く




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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