一昨日は帰宅時川口駅で降りて中央図書館へ。
 借りていた本を返却し、読めなかった1冊を借り直す。小説の棚を覗く。「ゴールデンスランバー」(伊坂幸太郎/新潮社)を発見。あわてて手に取りカウンターに向かった。映画を観てからというものずっと気になっていたのだ。読みたくても棚にあったためしがない。だったら予約しろよ! 
 「マイ・バック・ページ」は次の返却時に予約するつもり。

 図書館をあとにして近くのさくら水産へ。冷酒をひっかけながら「落語評論はなぜ役に立たないのか」を読了してしまおうと思ったのだ。つまみは軽くのつもりだったが、考えが変わる。このあとMOVIX川口で「SUPER8」観よう! 焼うどんで腹ごしらえしてからかみサンに「遅くなる、夕飯いらない、ごめんさい」メールして、いざシネコンへ。本は読了した。

          * * *

2011/07/04

 「SUPER8/スーパーエイト」(MOVIX川口)

 期待したほどの映画じゃない、という評判を耳にしていた。自分の中では「世界侵略:ロサンゼルス決戦」(上映延期)、「スカイライン -征服-」とともに、楽しみにしていたVFX映画だったので、少々心配していたのだが、なかなかどうして、かなりハラハラドキドキさせてくれる。
 J・J・エイブラムズ監督がスピルバーグ映画へのオマージュを捧げたということで「E.T.」みたいな内容を想定していると、ちょっと面食らうかもしれない。まあ、「E.T.」みたいな映画ではあるのだが、全体のイメージは「未知との遭遇」だろう。クライマックスまでの、米軍が何か得体のしれない活動をしていてそこに主人公たちが巻き込まれていく展開が。郊外の住宅地が戦場(のよう)になってしまうヴィジュアルに恐怖した。

 父子愛、父娘愛、思春期の恋愛感情等々の描写もさりげなく挿入していて悪くない。ここぞというところでグっときた。親と子が手を握り合うというショット。ただ、父と娘が手を握ってお互いの想いを強調するという演出は金子修介監督が「ガメラ 大怪獣空中決戦」でやっているんですよね。それが最初かどうか知らないけれど。

 8ミリ映画全盛時に時代を設定、少年たちが映画制作に取り組む姿が、自分たちの小学6年~中学時代にダブってくる(時代はずいぶん違うけれど)。僕らの場合は、フジのシングル8だった。お年玉を貯めて6年生のときに念願の8ミリカメラを購入した。コマ撮りやハイスピード撮影ができるやつ。特撮映画、アニメ、記録映画、SF映画。さまざまなジャンルに取り組んだ。ほとんど失敗したのだが。
 そんなわけで8ミリカメラにはかなり親しんだといっていい。

 だから、予告編を初めて観たときから気になっていた。
 少年グループが撮影をしていると、目の前で貨物列車とクルマの正面衝突という大惨事が起きる。皆あわててその場から逃げ出す。カメラマンもカメラはその場に置いたまま後を追う。はずみで床に倒れるカメラ。倒れたままフィルムはまわっている。翌日カメラを回収して現像に出す。フィルムには得体の知れない不気味な生物が写っていた……。
 というプロローグに。

 8ミリカメラはカメラを構えて指でシャッターを押す。押すとフィルムがまわって撮影が始まる。指を離すと止まる。8ミリカメラの機能はそういうものだ。
 つまり、カメラから手が離れた時点で撮影はストップしてしまうというわけだ。なのに劇中では倒れてもカメラはまわっている。なんだ? それ。ビデオカメラじゃないんだからさ。
 もしかして、シングル8と違ってスーパー8のカメラはそういう機能だったのか? 学生時代にスーパー8で映画を撮っていた方にも確認してみた。同意見だった。予告編だから詳細を省いたのか? 劇中ではなんらかのフォローがあるのかと思っていた。カメラが倒れてシャッターのところに何か物があたってそのままになったとか。まったくフォローなし。
 プロデューサーのスピルバーグは確信犯か。8ミリ少年だったのだから知らないはずがないのだ。まあ、8ミリと聞いて8ミリビデオを想像する世代、というか、8ミリビデオの存在すら知らない世代が主要な観客なのだから問題ないのかも。
 あの時代なら、8ミリで同時録音というのもありえない。アフレコが当たり前だった。

 描かれている時代はいったいいつなのだろう? 映画を観ながら始終考えていた。ウォークマン、ルービックキューブの発売後、ソ連が崩壊する前ということはわかる。77年から91年の間。8ミリフィルムによる自主映画が王道だった時代。80年前後か。エンディングロールでザ・ナックの「マイ・シャローナ」が流れてきて79年~80年だと特定できた。
 ちなみに、エンディングロール、少年たちが作ったゾンビ映画が上映される仕掛けになっていた。目は映画を追いかけていたから、クレジットの方はまるでチェックできず。
 それにしても、モンスター(?)に関して、エイブラムズは蜘蛛型に執着している。「クローバーフィールド HAKAISYA」(エイブラムズはプロデュース)にしても、この映画にしても同じイメージ。デザインにちょっとがっかりしたりして。


 【追記】

 それに、8ミリフィルムはそんなに感度がよくないから、夜の撮影で何の照明もなければ現像したフィルムは真っ黒けだろう。それこそ最近のビデオ(HD)カメラと違うのだから。




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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