昨日は台風15号が首都圏を直撃した。その影響で交通機関がマヒ、夕方だったこともあって、多数の帰宅難民がでたと台風の被害状況とともに夜のニュースが伝えていた。

 「どうして?」最初にそう思った。台風が列島に上陸することは朝からわかっていた。浜松に上陸した後、関東を通過すると、昼ごろにはその時間まで確定していたのではないか。
 それを受けて僕が勤める会社は、上長判断で帰宅してよしとの指示がでた。昼休みが終わって席についたときだった。別に急ぎの業務もなかったので、13時30分に退社した。西川口について、マクドナルドで少し読書して、ブックオフを覗いたりいていると、雨脚が激しくなってきたので急いでバスで帰った。
 家に着いたら、かみサンも娘もいた。娘はまだ大学が夏休み、かみサンは仕事が休みだという。
 帰宅したとたん、外の様子が一変した。激しく降る雨に、風が加わった。とにかくすごい。何度か外で音がした。どこかの看板が吹っ飛ばされたような。

 そんなわけで会社の判断に感謝した次第なのだが、台風のコースが前もってわかっていることなのだから、どこの会社もこういう指示をだしていると思っていた。もちろん仕事が忙しくて帰れないという人もいるだろう。それ以前にそんな余裕のない会社だってあるだろう。時間どおりに働いてもらわなければならない、なんて。
 とはいえ、3.11で電車がストップしてどんなに大変だったかは皆身を持って体験しているはず。だったら、通常どおり定時に退社した人、仕事を抱えていて残業した人、ニュースで自分が利用している交通機関がどうなっているのか、きちんと確認してから行動すべきではないのか。
 会社をでるときは動いていたけれど、いざ駅に到着すると、ストップしていた、というパターンだったのだろうか。動いていないことがわかっていながら、まあ何とかなると帰ったとしたら、学習能力がないよなぁ、と思わざるをえないのだが……。

 早く帰宅できて、とても喜んだことがある。TBSの特番(今週から各局秋の特番体制に入った)「名作ドラマ大事典! 豪華スター同窓会SP」を冒頭から観られたからだ。
 ショーケンをはじめとする「太陽にほえろ!」歴代刑事の面々がスタジオに集うというのだ。リアルタイムでマカロニ、ジーパン、テキサスまでを視聴していたファンとしてはチェックしたいが、どうやら登場は番組の最初の方。どんなに早く帰っても20時近くなってしまうので、すっかり諦めていた。まだ録画機器は購入していないので。

 番組が始まってまず最初取り上げたのは「思い出にかわるまで」。今井美樹と石田純一主演のトレンディドラマの一つだという。今井美樹と石田純一が恋人同士なのだが、今井はなかなか結婚に踏み切れない。その隙に今井の妹、松下由紀がストーカーまがいの行為を繰り返し、最後に石田を奪ってしまうドロドロの愛憎劇だったんだそうな。放送された1990年はバブル末期か。眉毛が太い今井美樹に、珍獣ハンターイモトかあ!と何度も突っ込んだのだが、スタジオでは誰も話題にしない。
 今は俳優という肩書のバラエティタレントになった石田純一だが、かつてはトレンディドラマにひっぱりだこだったんですね。週刊誌に作家という肩書のTV評論家(コメンテーター)がいるしなぁ。

 続いて、お待ちかねのショーケン&「太陽にほえろ!」。ショーケンが登場するとゲストコメンテーターの一人である石田純一(ほかに藤井隆、MAXの3人、秋野暢子、市川森一)が立ち上がって挨拶する。「ファンです!」。日本テレビのモノマネ番組ではショーケンに扮したこともあったもんね。

 まずはショーケン一人で「太陽にほえろ!」と「傷だらけの天使」の思い出話。
 第一回のクライマックス(後楽園球場でマカロニが犯人を逮捕するシーン)が流れると、犯人役が水谷豊なので、司会の今田耕司がハッとする。あとになって(他のレギュラー陣が登場してからだったかも)初回のゲストが水谷豊であることが披露されるのだが、ついでにその後も別の役で何度かゲスト出演していることに言及してくれって。
 あるいは、松田優作がジーパン刑事で登場する前、カメラテストを兼ねて役所の職員役で出演していることとか。
 せっかく市川森一がコメンテーターにいるのだったら、70年代初期(「太陽にほえろ!」前?)からショーケンと親交があったこと、その縁で「帰ってきたウルトラマン」にPYGの「花・太陽・雨」が使用されることを話題にして、歌が流れるシーンを流せばよかったのに。TBSなんだから日本テレビの番組ばかり流してもしょうがないでしょうに。今田耕司や藤井隆なんて喜んだんじゃないですか。

 時計を確認していないのではっきり断言できないが、ここまでが19時台だろうか。20時になって「太陽にほえろ!」同窓会。ということは、通常だったらショーケン単独ゲストの部分は視聴できなかったことになる。

 さて、その同窓会であるが、出演は歴代新人刑事が、ショーケン(マカロニ)のほか、勝野洋(テキサス)、木之元亮(ロッキー)、神田正輝(ドッグ)、先輩刑事で竜雷太(ゴリさん)、小野寺昭(殿下)の計6人。マカロニ、ジーパン、テキサスまでは名前が同じ〈ジュン〉だったなんてこと、皆忘れているんでしょうね。
 ショーケンの我儘から始まった歴代刑事の殉職シーンが話題になる。シーンを見ながらの各人の思い出。やはりショーケンとジーパンのそれがずば抜けている。
 テキサスになるともうアメリカン・ニューシネマの時代ではなくなるのだろうか。いかにもなベタな死に方になるのだ。山さん、ゴリさん、島さん、長さん……死にいく狭間で一人ずつ呼びかけていったような。何これ? がっかりした僕は「太陽にほえろ!」卒業を宣言した。僕の中では「太陽にほえろ!」はショーケン、ジーパンなのである。
 だいたい新人刑事が降板するときは殉職だなんて、とんでもない儀式をつくったものである。その他のレギュラーの降板時にも適用されたのには唖然茫然。あのね、そんなに殉職が続いたら、誰も七曲署・藤堂係長の部下にならないって!
 ショーケン、この話題のとき毒つきたかったんじゃないかなぁ。文句言ってほしかったなぁ。



関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
「世界侵略:ロサンゼルス決戦」
NEW Topics
「千里眼」「忠臣蔵コレクション4 列伝篇 上下」「のり平のパーッといきましょう」 ~ある日の夕景工房から
58
「朝霧」「墓地を見おろす家」「催眠」「蟲」「ファミリー」 ~ある日の夕景工房から
「論戦」『黒澤明 「一生一作」全三十作品』「鯛は頭から腐る」「読むJ-POP 1945-1999 私的全史」 ~ある日の夕景工房から
「死国」「黒い家」「天使の囀り」「バースディ」 ~ある日の夕景工房から
「世紀末、どくぜつテレビ」「江戸はネットワーク」「清張ミステリと昭和三十年代」 ~ある日の夕景工房から
「ジャーナリストの作法」「たかがテレビ されどテレビ」「藝人という生き方、そして死に方」 ~ある日の夕景工房から
「恋」「秘密」「ラザマタズの悲劇」 ~ある日の夕景工房から
「兄弟」「芸人失格」 ~ある日の夕景工房から
「少年H 上下」「ジュラシック・パーク」「塗仏の宴 宴の支度」「塗仏の宴 宴の始末」 ~ある日の夕景工房から
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

Page Top