昨日は大阪へ。
サンケイホールブリーゼにて「紙ふうせんリサイタル2011 なつかしい未来Vol.6」。第一部に堪能した。
「放浪者の子守唄」を生で聴けるなんて!
リサイタル後、FCの懇親会に出席したあと、一人カラオケボックスで朝まで。
6時37分新大阪発の新幹線のぞみに飛び乗って帰還する。
リサイタルの詳細は後日に!
◇
2011/08/26
「マイ・バック・ページ ある60年代の物語」(川本三郎/河出書房新社)
映画では主人公に感情移入できなかった。ところが原作を読むと著者がどうしてそうせざるをえなかったのか、理解できるのだ。
この差はどこからくるのか?
川本三郎に親近感を覚えたことが要因かもしれない。一浪して大学に入学、卒業後、就職浪人。オレと同じじゃないか! 大学も就職した先もレベルが違うけれど。
もちろん、それだけではない。
60年代から70年代の思い出話。子ども時代の記憶が覚醒していく。まだ世間を知らない幼くて狭いところから見た世の中を、その世の中で起きた出来事、事象を、社会人になった青年の視線で語ってくれる。
ああ、そういう考え方があるのか!
目から鱗というと大仰すぎるが、学生運動に対する、当時の見方、考え方が大きいと思う。
2011/08/27
「落語家のやけ酒、祝い酒」(立川談四楼/PHP研究所)
後輩に、同期に、同門の弟弟子に抜かれた。真打昇進試験では手ごたえがあったのに、なぜか落とされた。談四楼師匠が酒を求めるのは当然だろう。
真打昇進試験に落ちた師匠がどんなにショックを受けたのか、試験の真相を知れば十分わかる。「飲め、飲め」と酒をすすめますよ、まったく! 師匠が酒に逃げたい気持ち、痛いほどよくわかる。でも、もし下戸だったらどうしたのだろうか?
真打昇進試験を導入、実施した事実は落語協会の汚点ではないかと思っている。合格、不合格の基準がとんでもなく不明確だったという点において。
もし、試験の審査員の一人だった談志が休んでいなかったら、ぜったい合格していただろう。同じことは、やはりその日、審査員を欠席した志ん朝の弟子が落とされたことでもわかる。
もう何年にもなるが、下北沢の独演会で最初の一席のまくらにこの話題をふって、大爆笑だった。涙がでて、腹がよじれるくらいに。
本書では、そこらへんのことも語っているが(P56~P63)、それだけではない。
酒をモチーフにした自伝風エッセイ。いつもの「です、ます」談四楼節で綴っていて興味深い。ニヤニヤしながら、あっというまに読了した。
師匠のサイトに掲載されている1行日記。いつも更新を楽しみにしているが、深酒や二日酔いの文字があると、師匠の体調を心配してしまう今日この頃、です。
2011/08/31
「文藝別冊 追悼特集 黒澤明」(河出書房新社)
昨年購入してショーケンの対談(かつて「キネマ旬報」で行った「日本映画のことを話してるとだんだん腹が立ってくるね……」)を読んでから、ずっと積ん読状態だったムックをやっと読む。
1998年12月に刊行されたものの増補版。西村雄一郎「没後十余年の黒澤明 その後の展開を追って」、黒澤和子・編「黒澤明が選んだ百本の映画」が新たに追加されている。
〈生誕100年総特集〉とある。そうか、昨年(2010年)は黒澤明生誕100年だったのか。忘れていた。
蓮實重彦、野上照代、伊丹十三の鼎談「黒澤明 あるいは旗への偏愛」がとても面白い。それから前述の「黒澤明が選んだ百本の映画」。百本の中に「ゴジラ」「おとうと」「大地の子守歌」が入っていてうれしい。
サンケイホールブリーゼにて「紙ふうせんリサイタル2011 なつかしい未来Vol.6」。第一部に堪能した。
「放浪者の子守唄」を生で聴けるなんて!
リサイタル後、FCの懇親会に出席したあと、一人カラオケボックスで朝まで。
6時37分新大阪発の新幹線のぞみに飛び乗って帰還する。
リサイタルの詳細は後日に!
◇
2011/08/26
「マイ・バック・ページ ある60年代の物語」(川本三郎/河出書房新社)
映画では主人公に感情移入できなかった。ところが原作を読むと著者がどうしてそうせざるをえなかったのか、理解できるのだ。
この差はどこからくるのか?
川本三郎に親近感を覚えたことが要因かもしれない。一浪して大学に入学、卒業後、就職浪人。オレと同じじゃないか! 大学も就職した先もレベルが違うけれど。
もちろん、それだけではない。
60年代から70年代の思い出話。子ども時代の記憶が覚醒していく。まだ世間を知らない幼くて狭いところから見た世の中を、その世の中で起きた出来事、事象を、社会人になった青年の視線で語ってくれる。
ああ、そういう考え方があるのか!
目から鱗というと大仰すぎるが、学生運動に対する、当時の見方、考え方が大きいと思う。
2011/08/27
「落語家のやけ酒、祝い酒」(立川談四楼/PHP研究所)
後輩に、同期に、同門の弟弟子に抜かれた。真打昇進試験では手ごたえがあったのに、なぜか落とされた。談四楼師匠が酒を求めるのは当然だろう。
真打昇進試験に落ちた師匠がどんなにショックを受けたのか、試験の真相を知れば十分わかる。「飲め、飲め」と酒をすすめますよ、まったく! 師匠が酒に逃げたい気持ち、痛いほどよくわかる。でも、もし下戸だったらどうしたのだろうか?
真打昇進試験を導入、実施した事実は落語協会の汚点ではないかと思っている。合格、不合格の基準がとんでもなく不明確だったという点において。
もし、試験の審査員の一人だった談志が休んでいなかったら、ぜったい合格していただろう。同じことは、やはりその日、審査員を欠席した志ん朝の弟子が落とされたことでもわかる。
もう何年にもなるが、下北沢の独演会で最初の一席のまくらにこの話題をふって、大爆笑だった。涙がでて、腹がよじれるくらいに。
本書では、そこらへんのことも語っているが(P56~P63)、それだけではない。
酒をモチーフにした自伝風エッセイ。いつもの「です、ます」談四楼節で綴っていて興味深い。ニヤニヤしながら、あっというまに読了した。
師匠のサイトに掲載されている1行日記。いつも更新を楽しみにしているが、深酒や二日酔いの文字があると、師匠の体調を心配してしまう今日この頃、です。
2011/08/31
「文藝別冊 追悼特集 黒澤明」(河出書房新社)
昨年購入してショーケンの対談(かつて「キネマ旬報」で行った「日本映画のことを話してるとだんだん腹が立ってくるね……」)を読んでから、ずっと積ん読状態だったムックをやっと読む。
1998年12月に刊行されたものの増補版。西村雄一郎「没後十余年の黒澤明 その後の展開を追って」、黒澤和子・編「黒澤明が選んだ百本の映画」が新たに追加されている。
〈生誕100年総特集〉とある。そうか、昨年(2010年)は黒澤明生誕100年だったのか。忘れていた。
蓮實重彦、野上照代、伊丹十三の鼎談「黒澤明 あるいは旗への偏愛」がとても面白い。それから前述の「黒澤明が選んだ百本の映画」。百本の中に「ゴジラ」「おとうと」「大地の子守歌」が入っていてうれしい。
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No title
今年のリサイタルレポートは数行で終わりですか?・・
あまり感じることが無かった内容だったのかな~
やはりポスターの「壁」イメージだったのかな~。
ちょっと不安が感じ取られるレポートでした・・・
あまり感じることが無かった内容だったのかな~
やはりポスターの「壁」イメージだったのかな~。
ちょっと不安が感じ取られるレポートでした・・・
ジンギスカン さん
>あまり感じることが無かった内容だったのかな~
そんなわけでないでしょう。感じること大ありでした。
レポートを書くにあたって、いろいろ情報を仕入れたり、後取材(?)したり。いろいろあるんですって(笑)
今回もポスターには謎が仕掛けられていましたよ。
レポート、もう少しお待ちください。
そんなわけでないでしょう。感じること大ありでした。
レポートを書くにあたって、いろいろ情報を仕入れたり、後取材(?)したり。いろいろあるんですって(笑)
今回もポスターには謎が仕掛けられていましたよ。
レポート、もう少しお待ちください。
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