2011/12/26

 「立川吉笑勉強会」(お江戸上野広小路亭)

 10月の「談四楼独演会」で吉笑さんの「てれすこ・序」に大笑いさせてもらった。以降たまに覗く吉笑さんのブログに勉強会の告知があった。あの笑いをもっと堪能したいと思って駆けつけた。

 久しぶりの広小路亭。一階で靴を脱ぎ2階に上がると、靴ロッカーの前で受付していた。受付の人は吉笑さん、なはずがない。でもよく似ているのだ。受付の後方(楽屋への入口?)から吉笑さんが出てきて、挨拶される。二人を見比べてみる。やはり似ている。
「兄弟ですか?」
 思わず訊いてしまった。
「いやいや、友人です」
 と、吉笑さん。
 友人の方が苦笑しながら吉笑さんに言う。「さっきは本人に間違われたんだ」

  立川笑二「たらちね」
  立川吉笑「狸の恩返しすぎ」&「てれすこ・序」

   〈仲入り〉

  立川吉笑「カレンダー(仮)」&「道灌」

 中に入ってお客さんの多さに驚く。ほぼ満員だ。
 弟弟子の笑二さんが高座をつとめていた。「たらちね」は前座噺として聴く機会が圧倒的に多い。同じ長い名前を扱う「寿限無」がほとんどないのと対照的だ。「寿限無」は落語の代名詞的な存在なのに。あまりに有名だからか?

 吉笑さんの笑いのセンスが確認できた。オリジナルに吉笑さんの〈対象物を見つめる〉確かな視点を感じる。「狸札」のサゲを否定するような形で続く「狸の恩返しすぎ」。常識概念を揺さぶる「てれすこ・序」。できたてのほやほやの「カレンダー(仮)」(本人によればまだタイトルがないので仮としておく)。
 商店街が作った来年のカレンダーには2月が28日までしかない。閏年の29日が記載されていないと刷りなおしを検討していると、実は今年のカレンダーには2月が29日まであった。だけでなく、毎月31日まであった…おいおい商店街はこのカレンダーで動いているんだぞ、じゃあ今日、本当は何日なのだ? それだけではなく時間に関する?もある。
 一般常識に風穴を開けるような論理の組み立てが吉笑さんの笑いの源といえようか。うまく表現できないが。

 「カレンダー(仮)」は現代が舞台、いくら人里離れた集落だとはいえ、TVや新聞があるんだから語られるような間違いは起きないだろうと理解している。
 が、その昔、円谷プロの特撮番組で、たとえ空飛ぶジェット機がピアノ線で吊るされていようが、見えないふりをした。「カレンダー(仮)」は、ストーリーが(今のところ)破綻していようが、発想がすばらしい。
 これからどんどん改訂して納得できる新作落語にしてください。




関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
2011年10月の読書録 ~備忘録として
NEW Topics
告知ページ
1分間スピーチ #16 サマータイム導入問題
BC20世紀 賄い料理その2
「花戦さ」&「22年目の告白 ~私が殺人犯です~」
「美しい星」
1分間スピーチ #15 倉木麻衣と宇多田ヒカル
紙ふうせんシークレットライブ 2017 その4
ちょっとひとやすみ その4
紙ふうせんシークレットライブ 2017 その3
紙ふうせんシークレットライブ 2017 その2
Comment
No title
今年も沢山のレポートをして頂き、ありがとうございました!こちらも28日が仕事納めでした。24年最初のコメントは「年越しライブ」の様子でしょうか?たのしみにしてますよ~ 昨日から4日間BSで「北の国から」を放映してくれてます。「今さら・・」なんですがストーリーよりも当時の風景画像を楽しんで見てます。来年keiさんを案内出来れば・・と思います。1年は早く感じる年齢に入ってますので、元気なうちに実現したいですね。今年もお世話になりました。
ジンギスカン さん
カウントダウンライブは中止になったようです。
明日は、高校ラクビー部の忘年会があります。昨年もあったのですが、神戸行きがあったので参加しませんでした。今年は行きます!
来年もよろしくお願いしますね。
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町のブックカフェ二十世紀で働いています。さまざまなイベントを企画、開催していますので、興味あれば一度覗いてみてください。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

Page Top