昨日は退社後急いで中野へ。劇場MOMOで劇団染地組第3回公演「6人のイカレる女」観劇のため。
 中野で19時開演の芝居に間に会うわけがない。出演する志水季里子さんから案内をもらって、公演スケジュールを確認すると日曜日(12日)が楽日。なら前日の土曜日のマチネかソワレにしよう……と思ったのだが、二日目(9日)には終演後、風祭ゆきさんとのトークショーがありますとあるではないか。だったら9日に行きますと返信したのだった。

 10分ちょっと遅れて劇場に到着した。ザ・ポケットにはこれまで何度か足を運んでいる。MOMOはポケットの道を挟んで反対側の建物という認識だったが、その劇場はテアトルBONBONだった。新しく劇場ができたのか。その隣がMOMO。最初からここにあったっけ?
 受付をすませるとホールは2階だという。中に入ると舞台では女優たちが白熱した議論を展開させていた。

 6人の女性陪審員が横一列のテーブルに座って評議する模様をコミカルに描く。やくざの兄を殺してしまった、正確には兄の自殺を幇助した妹は無罪か有罪か。

 最初の暗転まで、ちょっとつらかった。ギャグ(というものでもないか)が空転して客席はクスリとも笑わない。テーブルを横一列から向かえ合わせにしようとの提案で陪審員の一人、季里子さんがテーブルを動かすのだが、勢い余って斜めになり上のものがすべて落ちた。これがすごいリアル。上手いなあ、でもこれを毎回やるのはかなり難しいのではと思ったら、単なる季里子さんのミスだった。「すいません」目の前のお客さんに謝っている。このハプニング、アドリブで少し芝居の中に入っていけた。
 ただ、陪審員のリーダー(水島裕子)の説明によって(季里子さんも少し加わる)、他の陪審員2人が兄妹に扮して、妹が兄の命を奪うまでの物語を演じるところは、もうちょっと演出のしかたがあったと思う。ある意味芝居の真骨頂だもの。

 6人の中で一人だけ浮いた存在だった陪審員(風祭ゆき)が活躍しだすあたりから面白くなる。「十二人の怒れる男」におけるヘンリー・フォンダ役の風祭さんは、本家とは逆に、他の5人が無罪を主張する中、自身の推理を披露して、徐々に場の空気を有罪にもっていく。
 本家は、被告の少年が無罪の評決がくだされめでたしめでたしで終わる。
 この芝居は逆のパターンなのか?

 な、わけがなかった。
 6人の中にメインキャストの一人(三東ルシア)がいなかったのはそうゆうことだったのか!

 演出の上垣保朗氏は、もともと日活の監督(ということをこの日知った)。美保純を一躍有名した「ピンクのカーテン」の監督さん。だから出演者にかつてロマンポルノで活躍した女優4人がいるのか。
 トークショーは、4人を3組に分けて3日続くらしい。その第一回がアフタートーク〈風祭ゆき・志水季里子ナイト〉。
 MCは、シネマバー〈グリソムギャング〉支配人箕輪克彦氏。特撮映画の上映及び関係者のトークショーで噂に聴く施設だから、トークの進行はお手の物なのだろう。上垣氏も交えて日活ロマンポルノの思い出話に花が咲く。季里子さんのワンマンショーだったような気もする。途中で上垣氏にストップかけられていましたから。




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Author:kei
新井啓介
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まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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