TV放映されたので久しぶりに観た。
 ウィリアム・H・メーシーの奥さんを演じたティア・レオーニ。初めてスクリーンで見たのは「天使のくれた時間」だった。けっこう胸キュンでした。吉瀬美智子を初めてTVで見たとき、まだ名前もわからなかったのだが、日本のティア・レオーニだ、と叫んでいましたとさ。 

          * * *

2001/08/05

 「ジュラシック・パークⅢ」(日本劇場)  

 「A.I.」「パールハーバー」「猿の惑星」と、この夏公開される超大作が巷の話題になっている中にあって「ジュラシック・パークⅢ」は1、2作目みたいなメディアへの露出が少ないように感じた。監督がスピルバーグからジョン・ジョンストンに変更になったからか、PART3ともなると恐竜への関心も薄れてしまったのか。今までの盛り上がりがまるで嘘のように覇気が感じられなかった。スピルバーグ印は威力抜群だなあ、と改めて思った(今回だって総指揮にクレジットされているのだが、人はみな監督作品「A.I.」に流れるのか)。  

 PART3製作決定のニュースを聞いた時、恐竜が人を襲う話はもういいや、という気持ちは僕自身にもあった。と同時に、恐竜の雄姿がまたスクリーンで見られるのだ、という喜びもあった。  
 怪獣ファンだった小学生の僕は「恐竜グワンジ」「恐竜100万年」を観て驚愕した。人が中に入るぬいぐるみとミニチュアセットを使って撮影する日本の怪獣映画はよく出来ているといっても所詮作り物、それに比べて「恐竜グワンジ」や「恐竜100万年」に登場するストップアニメーションによる恐竜はまさしく本物!って感じで大興奮したものだった。
 その後恐竜図鑑を買ったり、恐竜が主人公のマンガを描いたりと、すっかり恐竜好きになってしまった。過去実際に地球上に生存していた恐竜の姿を想像するだけでも楽しい。そんな僕にとってCGと実物大モデルによって再現された恐竜が動き回る映像はそれだけでも価値あるもの。公開を今か今かと待ちわびていたこの夏一番の期待作なのである。    

 ジャングルに迷い込んだ人間たちと恐竜の追いかけっこという単純なプロットも魅力的に思えた。実は前作「ロストワールド ジュラシック・パーク」で一番興奮したのがティラノサウルス・レックスに襲われ逃げまくる主人公たちのシークエンスだった。  
 限定空間(孤島)で巨大生物に追われた人間が逃げて逃げて逃げまくる、ただそれだけの映画(怪獣映画)ができないものかずいぶん前から夢想していたのだ。  
 「ジュラシック・パークⅢ」はまさしく僕が求めていた映画といえる。     

 最初から新恐竜スピノサウルスが大暴れする展開に胸ワクラク!特にティラノサウルスとスピノサウルスの闘いは「ゴジラの逆襲」におけるゴジラ対アンギラスの恐竜版、リアリズムバージョンといった感じで大興奮ものだった。
 スピルバーグはティラノサウルスに〈ゴジラ〉を見ていたのか、「ジュラシック・パーク」「ロストワールド」では恐竜の主役、王者はあくまでもティラノサウルスだった。
 「ロストワールド」ではサイトBからヘリコプターで逃げ出した主人公たちが翼竜・プテラノドンに襲われるクライマックスの予定が技術的に無理があって、ティラノサウルスが街を襲うエピソードになったのだとか。展開に無理があるのは承知の上、アメリカ版「GODJILLA」が公開される前に自分なりのゴジラを描きたかったのだろう。もちろんブロントザウルスが街を暴れまわるオブライエン版「ロストワールド」へのオマージュという意味合いもある。ラストにほんのちょっと姿を見せるプテラノドンはコナン・ドイルの「失われた世界(ロストワールド)」へのオマージュか。

 閑話休題。
 「ジュラシック・パークⅢ」は翼竜が大活躍するという前評判だったが、このスピノサウルスがティラノサウルスに代わって王者ぶりを発揮する。柵をはさんでこちら側に逃げる人間たち、向こう側には追うスピノサウルスという移動ショットや川面からスピノサウルスの背びれが出てきてから全身を現すシーンにしびれた(それにして登場する恐竜はCGとアニマトロニクスによるライブアクションの併用で描かれているというのに、その違いがまったくわからないのには驚くばかり)。
 グラント博士の再登場に拍手したい。それも恐竜の間違った知識に対して子ども相手にムキになるところは健在、うれしくなってしまう。
 ボートでジャングルの中の川を下るシーンはまるで「失われた世界」そのままの世界!もうそれだけゾクゾクワクワク。
 冒頭で死にそうな役の人は皆殺されてしまうから、脱出する人物たちが死ぬ心配はない。ある意味シリーズの中で一番安心して観ていられる映画ともいえるかもしれない。
 惜しむらくはスリルはあるけれどサスペンスがなかった(弱かった)のが残念。助かることはわかっているものの、ピンチにおちいった主人公(たち)が危機から脱出できるかどうか、思わず身を乗り出すことはなかった。携帯電話のシーンはスピルバーグ監督ならばもっとねちっこく撮っていたと思う。ジョンストン監督とスピルバーグ監督の資質の違いだろう。




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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