今週発売の「週刊現代」には、あの深見東州(半田晴久)氏の記事が掲載されている。興味深く読んだ。去年あたりから、謎の人物、深見東州が気になって仕方なかったからだ。

 朝日新聞に定期的に深見東州絡みの変な広告が掲載される(たぶん他の新聞も同様だろう)。あるときは学習塾〈みすず学苑〉の学園長として、またあるときはオペラ歌手として、あるいは書道家として、その他いろいろ。
 書籍も数多く上梓している。筆名・戸渡阿見。ただ知らない版元なので、自身の会社なんだろうと推測している。書店で見かけたこともない。新手の自主出版ともいえる。

 紙面の1/3段を占める広告のほとんどは自身が主催するイベントの告知である。国内外の著名人をゲストに呼んでいる。
 この前の小林旭とのコンサートでは、キャッチコピーが「進撃の阪神」とあって笑ってしまった。阪神のあとには巨人の文字が並び、小林旭を指して、自分は進撃の阪神であるというわけだ。自身の顔写真のそばには「仮面ライダーに変身する役者ではありません」なんていう断り書きまでしている。確かにちょっと見藤岡弘、に似てはいるが。

 広告だけ見ていると、深見東州がとんでもない天才に思えてくる。朝日新聞にはこんな広告が定期的に掲載されているのである。かなり莫大な広告料になるのではないか。その金はいったいどこから出ているのか。みすず学苑はそんなに儲かっているのか。というか、広告は何の告知をしても結局深見東州がどれだけ偉いかの宣伝になっている。学習塾の儲けをそんな個人の利益のために使用してよいのだろうか。
 僕の疑問はここだった。

 深見東州氏はある新興宗教団体の代表だった。そして目立ちたがり屋。これで疑問は氷解した。
 昨年の新聞媒体への出稿は650件弱、経費は10億円を超える額だとか。
 兵庫県西宮市の出身、ああ、だから進撃の阪神なのか! 




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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