7日(土)の紙ふうせん40周年記念リサイタルは大盛況でした。「太地綾踊唄」に大感激。

 翌8日(日)は「赤い鳥・紙ふうせんアマチュアコピーバンド大会」。出場者のある方が、誰もが演奏する「竹田の子守唄」を課題曲と表現されて大爆笑。
 曲が偏りすぎているという問題も、実際に聴いてみると、各者それぞれのアレンジ、演奏が際立ってまたオツと言える……んだけれど。詳細についてはまた後で。
 企画、運営の皆さま、出場の皆さま、長時間お疲れさまでした。

     *

 「つなわたり」(小林信彦/文藝春秋)購入。
 この数年の御大の小説はまず「文學界」に掲載されて、数か月後に単行本化される流れになっている。以前は新潮社とのパイプが太かったのだが、文庫のほとんどが絶版となるにつれ、文藝春秋との関係が強くなった。中日新聞連載の「小林信彦のコラム」は最終的には文藝春秋から単行本が上梓されている。文庫本にもなった。文學界→単行本のケースは、これで3作めか。

 1日(日)、「アメリカン・スナイパー」の観賞が2回めの上映になったことで、銀座の本屋で時間をつぶした。中に入ると、又吉直樹の小説本「火花」が11日に発売される旨の告知がいたるところに貼りだされていた。
 「火花」が「文學界」に掲載されたときは、とても評判を呼んで増刷もされたという。文芸誌ではこれまでありえなかった。版元の力の入れようがわかるというものだが、小林信彦ファンとしてはこのあまりに違う対応に複雑な気持ち。

 ベストセラー作家がいかに版元に大切にされているかは、百田尚樹「殉愛」騒動のときの、各出版社の対応で理解できる。
 文芸書を扱う版元の週刊誌はいっさい記事にしなかった。週刊新潮も週刊文春も、週刊現代も週刊ポストも口をつぐんで我関せず状態。
 文春ではもうすぐ百田尚樹の小説が連載されるという時期。文春にエッセイを連載している林真理子が切れて、エッセイの中で取り上げると、編集部もまずいと考えたのか、翌週、百田が1頁使って林真理子が呈した疑問について回答していた。

 フジテレビ「ゴーストライター」でも 中谷美紀扮する売れっ子作家は何かにつけて特別扱いされていた。
 ところで、「ゴーストライター」は、根本的なところで無理がある。その時間TVの前にいれば観るという程度だから、断定はできないのだが。
 プロデューサーやシナリオライターの方は、作家の文体をどのように考えているのだろうか。
 新人作家が売れっ子作家のゴーストとして書いた小説は面白いかもしれないが、売れっ子作家の熱狂的ファンなら微妙な文体の相違に違和感が生じるのではないか。
 たとえば、ある権威ある文学賞を獲って売れっ子になった作家が、実は、ゴーストライターを雇っていたとか、長い間、口述筆記で小説を書いていた作家が、才能が枯渇して、いつのまにやら、筆記を担当する弟子がすべてを担当するようになった、という展開ならまだ納得できるのだが。

 最近、小林信彦について、エッセイ、コラムの類は面白いが、小説が……という評価を下すブログ類を散見する。そんなことはない。デビュー作ほか、初期の数作を除いて、ほとんとを読んでいる男が言うのだから嘘ではない。
 コラム、エッセイの類がべらぼうに面白いから、そういうことになる。
 ただ、実際に読了して「えっ?」っていうものもある。が、文庫になって再読すると、どうしてこの面白さがわからなかったのかと思うのだ。

 この「つなわたり」がそうだった。さて、単行本で印象は変わるのか。




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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町のブックカフェ二十世紀で働いています。さまざまなイベントを企画、開催していますので、興味あれば一度覗いてみてください。

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