昨日はKさんに誘われて「ラン・オールナイト」の試写会へ。公開されたら観に行こうと思っていたのでこういう誘いはうれしい。
 Kさんとは14日浅草で大衆演劇を観劇する予定。「晴れ姿!旅役者街道」の著者、橋本正樹さんの企画で観劇会&懇親会があるのだ。
 帰宅してからあわててDVD「THE NEXT GENERATION パトレーバー 第3章」の「大怪獣現る(前編)」を観る。本日は「第4章」鑑賞予定。13日には返却しなければならないので。

          * * *

 遅れてきた世代としては、フォークジャンボリーという言葉に過剰な反応をしてしまう。
 群馬でフォークジャンボリーが開催される、紙ふうせんがゲスト出演する、と聞き喜び勇んで参加した。もう10年になるのか。

     ◇

2006/07/29

 「サマーフォークジャンボリー in ぐんま2006 partⅡ」(ぐんまアリーナ)

 紙ふうせんが出演すると知って駆けつけたわけだが、この手のアーティストが勢揃いするコンサートは披露される歌は限られている。また〈懐かしさ〉が前提に成り立つイベントなので何が歌われるのかだいたい予想できる。コアなファンには物足りないステージになることは十分わかっている。
 こういう場合は共演者は誰かが一番の関心事だ。今回は、ずばり、まるで六文銭のように、の出演が大きい。元六文銭のメンバー、小室等、及川恒平、四角佳子が始めたユニットで、以前から一度ライブを覗いてみたいと思っていた。

 会場となるぐんまアリーナは群馬県総合スポーツセンター内にある。前橋駅からバスで20分ほどのところ。初めてということもあるのだろうが、かなりバスに乗っていた感覚だ。到着するまでがひと騒動だった。まあ、県内の人にとってみれば、自家用車で何の苦労もないのだろうが。

 会場内には喫煙所はない。喫煙するには一度外に出なければならない。中に入り席を確認してから、入口近くにいた男性スタッフに尋ねた。
「喫煙するため、外に出るには入口から外に出てもいいのか」
「一番端に専用通路がありますのでそちらからどうぞ」
 指示された場所に行くと、女性のスタッフが胸の前で腕を交差させダメのポーズ。
「外に出るにはどうすれば?」
 もう一度訊く。
「ここからは出られません、反対側の一番奥に通路がありますので」
 来た通路を帰る。反対側に行っても出口なんてない。ここかなと思ったドアは鍵がかかっている。そばにいたスタッフにもう一度確認すると「反対側の…」、うんざりしながら、それでも相手はかわいい女性だったので、笑顔でこれまでの経緯を説明する。
「すいません、確認してきます」
 3分後に戻ってきた彼女は「入口から外に出ていいそうです」。短気なヘビースモーカーだったら「責任者連れて来い!」の状況だよ、まったく。

 チケットはS30列。けっこう前なんだと思って喜び勇んで中に入ると、ほとんど後方ではないか。ステージ上の人物は顔が認識できるかどうかの位置なのであった。幸いステージの後方に巨大スクリーンが設置されていて、ほとんどそちらに映る映像を眺めていた。こういう経験はローリングストーンズの初来日以来の経験だ。

 夕方4時、ステージに杉田二郎が登場。このイベントは昨年もあったらしく、そのときもMC兼任だったとのこと。挨拶の後、ステージに全出演者を呼ぶ。因幡晃、まるで六文銭のように、伊勢正三、太田裕美、紙ふ
うせん。

 まず全員でシューベルツの「風」。

 8時までの長丁場(4時間!)、途中で休憩を入れ、二部制をとった。


 ●杉田二郎

  ?(タイトル失念)/アナク(息子)/前向きに倒れてみたい/男同士/戦争を知らない子供たち

 「戦争を知らない子供たち」は1970年の大阪万博の記念に当時の若者たちの気持ちを代弁しようと作られた歌だということを初めて知った。そう言われあらためて杉田二郎の歌を振り返ってみると、自分の年齢に合わせた内容ばかりだと気づく。大人の友情がテーマの「男同士」、ずばり息子を歌った「アナク」、そして、初老(!)を迎えた今 「前向きに倒れてみたい」。前半の歌詞に苦笑。いやはや、す、素晴らしい。


 ●因幡晃

  忍冬/めぐみ/別れ/人生それは終りのない旅/わかって下さい

 デビュー当時から女心を女言葉(女性の立場)でうたう歌に違和感を覚えていた。懐かしのメロディー的なフォーク特集番組に出演して、変に色気(艶?)をだしてうたう歌唱(オレは歌がうまいんだぜ!)にもっと違和感が…… しかし年齢をとってこういう歌い方をする(フォーク歌手)は多い。個人的にこういう歌手はみんなパス。井上陽水にも若干であるけれど感じませんか。

 初めて生のライブに触れて思ったのは因幡晃って饒舌の方なんだぁ! もうしゃべる、しゃべる。歌と違ってものすごく明るい人なのである。また批判になってしまうのだが、そのしゃべり方が妙に巧いから、なぜか胡散臭く感じてしまうのだ。「めぐみ」は北朝鮮に拉致されためぐみさんのことをうたったものだが、そんなわけだから、説得力がないというか……損しているなあと。隣席の友人に言わせると「東北の人特有の実直な性格ゆえ」のしゃべり方だと弁護するのだけれど。もちろん歌の巧さや迫力は認めます。


 ●紙ふうせん

  天使のハンマー(with 杉田二郎)/竹田の子守唄/虹/冬が来る前に/船が帰ってくる

 他の歌手とくらべて登場直後、あるいは退場する際の杉田二郎との会話がない。「もう長年のつきあい、話すこともあらへんで」そう後藤さんが打ち合わせ時に言ったのではないかな。まったくの憶測だけど。PPMは小室さんとやってほしかったなあ。小室さんも後藤さんもPPMのコピーから出発し、アマチュア時代に名を馳せた御仁なのだから。
 4200人の聴衆は「竹田の子守唄」に何を感じたか?


 【休憩】


 ●伊勢正三

  置手紙/なごり雪/ささやかなこの人生/海岸通り/22才の別れ

 昔と全然かわらないなぁ。それが第一印象。髪も髭もスタイルも70年代の頃のまま。素顔知らないんだよね、本当のこと言うと。
 これまた生のライブは初めてで、そのギターテクニックに驚愕した。うまいのなんの。思ったのだけど、この方のリードギターって、フォークじゃない。ロック! しびれました。
 「なごり雪」はやはり正やんのヴォーカルがいい。イルカじゃないよな。
「正やーん」
 場内に黄色い声が飛んだ。
 おまけにアンコールの声も。


 ●太田裕美

  君がいた青春(with 伊勢正三)/赤いハイヒール/パパとママの影法師/雨だれ/僕は君の涙/木綿のハンカチーフ

 久しぶりに拝見。この方もちっとも変わっていない。歌い方は相変わらずの舌足らずだけど。「雨だれ」をピアノを弾きながらうたう姿を初めて見たのは「銀座NOW」だったか。ピアノで弾き語りする(女性)アーティストに興味があって、おまけに「雨だれ」も好みだったのに、いまいちのめりこまなかったのはそれが要因だった。「九月の雨」が聴きたかったな。


 ●まるで六文銭のように

  雨が空から降れば/夏二人で/ただ暖かくからっぽに/サーカス/街と飛行船/面影橋

 六文銭の名は上條恒彦をヴォーカルに招いて「世界歌謡祭」でグランプリを受賞して大ヒットした「出発の歌」で知った。当時GS関係の、英語名が多かったグループの中で漢字(日本語)というのが珍しかった。赤い鳥の存在を知る前の話。

 中学時代、僕をフォークに導いた友人のバンドが六文銭をコピーしていて、赤い鳥に夢中になる前は、友人からアルバムをダビングしたテープを借りたりしていた。「面影橋」「街と飛行船」が印象的だった。六文銭が解散してからは小室等を追いかけた。
 紙ふうせんがFFAから2枚のアルバムをリリースしたとき、ラインナップに及川恒平の名もあって、あらためて聴きなおしたいと思った。そうこうするうちに「まるで六文銭のように」というまるで歌のタイトルのような名称のユニットを組んだことを知り、一度ライブに足を運びたいと考えていたところの今回のコンサート。うれしかったなあ。30年ぶりに聴いた「街と飛行船」には震える。「面影橋」にも感激。

 出発の歌/翼をください

 この後、出演者が全員ステージに集合して「出発の歌」、アンコールで「翼をください」合唱。これは盛り上がった。紙ふうせんのステージでお馴染みの曲が披露されなかったのはこういう段取りがあったからなのか。ま、予想していたけれど。




関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
「桂宮路vs立川寸志 熱闘!他流試合二人会」
NEW Topics
告知ページ
1分間スピーチ #16 サマータイム導入問題
BC20世紀 賄い料理その2
「花戦さ」&「22年目の告白 ~私が殺人犯です~」
「美しい星」
1分間スピーチ #15 倉木麻衣と宇多田ヒカル
紙ふうせんシークレットライブ 2017 その4
ちょっとひとやすみ その4
紙ふうせんシークレットライブ 2017 その3
紙ふうせんシークレットライブ 2017 その2
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

kei

Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町のブックカフェ二十世紀で働いています。さまざまなイベントを企画、開催していますので、興味あれば一度覗いてみてください。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

Page Top