2015/07/11

 「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(MOVIX川口)

 前作(第1作「アベンジャーズ」)は東京都現代美術館で「特撮博物館」が開催された年(の夏)に公開されている。2012年だからもう3年前になるのか。
 「特撮博物館」はVFX全盛の時代においても、模型やミニチュアセットを駆使した往年の特撮技術、日本特撮界のお家芸を絶やしてはならないと、庵野秀明が盟友、樋口真嗣の協力を得て開催した展覧会だ。東宝や円谷プロ等の特撮作品の模型やミニチュアが集められ展示された。

 開催は7月から10月にかけて。連日大盛況だった。僕は、日テレのプレオープニング特別番組を真剣に視聴するほど興味津々だったにもかかわらず、あまりの混雑ぶりに怖気づき、7、8月の夏休み期間は遠慮していた。
 で、特撮好きの友人と相談して終了間近の平日に行くことにした。そうじゃないとゆっくりじっくり見学できないと思ったからだ。甘かった。平日も大変な混雑ぶりだったのだ。
 考えることは皆同じということなのだろう。「特撮博物館」は来週で終わってしまう、でも土日に行けば最悪な人ごみだ。でも、その前の平日ならば穴場、けっこう空いていたりして。そう考えて平日に大勢が押し寄せたというわけだ。

 「特撮博物館」は東京での開催を終えてから、松山、長岡、名古屋を巡回し、今年の熊本で終了となった。
 奇しくも「特撮博物館」最後の年(の夏)に「アベンジャーズ」の続編「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」が公開されたというわけだ。これも何かの縁か。単なる偶然だろう。

 3年前、「特撮博物館」の会場を廻っている間に、友人と「アベンジャーズ」について話したことを覚えている。観ていない友人が感想を訊いてきたので、劇中に登場する〈空飛ぶ空母〉だけでもの観る価値ありと答えた。あの巨大感はスクリーンで観るべきだよとさかんに吹聴したものだ。
 「ウルトラマンガイア」に登場する防衛組織〈XIG〉の基地となるエリアルベースはミニチュアにしか見えなかったが、「アベンジャーズ」の空飛ぶ空母はまさに本物という感じで、もうそれだけで興奮ものだった。リアルなエリアルベースとはこういうものなのかと。元ネタの「キャプテン・スカーレット」のクラウドベースはこの際無視します。
 考えてみれば、「ウルトラマンガイア」の設定は「キャプテン・スカーレット」の影響が伺える。エリアルベースのほかにも女性だけの空軍チーム・チームクロウが登場するが、これも「キャプテン・スカーレット」のエンジェル隊を応用したものだろう。

 日本では、ウルトラ兄弟、歴代の仮面ライダー、スーパー戦隊の共演は見慣れたものだから、マーベル・コミックのヒーロー大集合なんてそれほどのものとは思っていなかった。個人的にアメリカンコミックに思い入れがないから期待もしていなかった。
 実際、3年前の映画でしっかり記憶しているのは、前述の巨大空母だけでストーリーなんてもう完全に忘却の彼方である。アイアンマンが、ハルクが、ソーが、キャプテンアメリカが、ブラックウィドウが、敵と戦っていたけど、その敵が誰で、なぜ戦ったのかは思い出せない。その程度の映画(もちろん制作費は莫大だし映像もインパクトあるが)という認識なのだ。ところが、世界的にはこのヒーロー揃い踏みが奏功した。全世界で大ヒットを記録して即座にシリーズ化が発表されたのだ。

 続編はどんなヴィジュアルを魅せてくれるのか? そしたら、あなた、今度もウルトラマンではないですか! 
 前作は平成ウルトラマンシリーズの「ウルトラマンガイア」だったが、本作は第二期ウルトラ(マン)シリーズの「帰ってきたウルトラマン」。第25話の「ふるさと地球を去る」では村そのものが宇宙に飛んでいってしまうという驚愕シーンがあるのだが、それをVFXによるド迫力ヴィジュアルでまさに実写と見まごうばかりに再現してくれたのだ。このヴィジュアルを観られただけで良しとしたい。

 続編ではアベンジャーズに新しい仲間が3人加わった。
 最初は敵として登場する超能力姉弟。姉を演じる女優さん、「どこかで見た顔だなあ」と帰ってから調べたら「GODZILLA ゴジラ」で主人公の奥さんを演じていたエリザベス・オルソンだった。驚いたのは弟が夫だったこと。いや、「GODZILLA ゴジラ」でエリザベス・オルソンの旦那さん、映画の主人公を演じたアーロン=テイラー・ジョンソンだったのだ。ぜんぜんわからなかった。
 もう一人は、トニー・スタークがアイアンマンとして活躍する際に何かと面倒をみてくれる人口知能(ジャーヴィス)。ある理由で人間体になるのだが、その姿がまるでスーパーマンのような造形だった。それも衣装は「マン・オブ・スティール」を意識しているような細かい網目模様のデザインで。
 狙っているのだろうか。

 

 



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プロフィール

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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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