ずいぶん遅くなってしまったがUPしておく。

     ◇

2015/07/05

 「マッドマックス 怒りのデスロード」(丸の内ピカデリー)

 これまで「マッドマックス」シリーズを観たことがなかった。
 第1作「マッドマックス」が公開されたのが1979年の年末。80年の正月映画第一弾だったのか。これが爆発的に大ヒット、81年には「マッドマックス2」が、85年には3部作の最終作として「マッドマックス/サンダードーム」が公開された。

 当時「マッドマックス」ブームのまったくの蚊帳の外だった。クルマに興味がなかったからだろう。クルマとかバイクとかその手の乗り物にまるで関心がない。クルマの免許をとれば、マイカー購入になってああじゃない、こうじゃないといろいろと考えるのだろう。東京に住んでいたからその心配がなかった。結局、これまで自家用車というものを一度も持ったことがない。これからも持つことはないだろう。思えばこの3年間、いや4年になるか、クルマを運転したことがない。

 とにかく、クルマに興味がない、だから、旧3部作は観なかったという経緯がある。
 にもかかわらず、劇場で「マッドマックス 怒りのデスロード」の予告編がかかるやいなや「劇場で押えよう」という気持ちになったのだから不思議なものである。映像から熱気(面白さ?)がビンビンに伝わってきたからだ。

 勘違いしていたことがある。
 新作は旧作(3部作)のリメイクもしくはリブートだと思っていたのだ。当然監督も若い世代の人だと。
 まさかジョージ・ミラー監督作品だったとは!
 主演がメル・ギブソンなら、考えられるが、トム・ハーディーなので、旧3部作の監督が演出するなんてこれっぽっちも頭をよぎらなかったというわけ。

 公開に合わせて、テレビ東京「午後のロードショー」で旧作が放映されたので、第1作「マッドマックス」を録画した。
 再生して驚いた。映画内世界が思っていたより普通なのである。メル・ギブソンが若い。若すぎる。
 聞くところによると、続編からあの世界が展開されるらしい。
 「2」も午後のロードショーで放映されたのだが録画し忘れた。あとで「3」とともにレンタルするつもりだ。

そんなわけで、僕の初めてのジョージ・ミラー体験は1983年公開の「トワイライトゾーン/超次元の体験」になる。ミラー監督は4話オムニバスの最終話を担当してかなりの面白さだった。

 「ベイブ 都会へ行く」も監督作品だったのか! すっかり忘れていた。
第1弾「ベイブ」はまだ幼かった娘が観たがって、親子3人で観に行った(「ベイブ」はジョージ・ミラーが脚本担当)。当然続編も3人で観るのだが、観てぶっ飛んだ。動物とアニマトロニクスを使ってのドタバタアクション。何て手間のかかる映画に挑戦したのだろうとその苦労がしのばれた。

 「マッドマックス 怒りのデスロード」で驚愕したのは全編アクションで構成されているところだ。そのアクションもまるで実際に撮影されたように見える。グリーンバックで撮影された役者のカットが車の横転、爆発というカットに合成されるというようなものがスクリーンで見る限り感じられなかった。
 これは本物? そんなショットがたくさんあるのである。
 
 生半可でないアクション、スタントが全編にわたって繰り広げられる。こういう場合、何かしらの不具合がでてくるものだ。

 たとえば、昔、ジョージ・ルーカスとスティーブン・スピルバーグが組んだ「インディー・ジョーンズ」シリーズの第1作「レイダース 失われたアーク《聖櫃》」について、アクション描写の羅列に批判がでた。アクションだらけでは面白くないと。本当のアクション映画には、緩急があるものだと、きちんと観客を休ませるシーンがあってこそ映画は面白くなると、評論家は数年後に公開された「ロマンシング・ストーン 秘宝の谷」を評価した。まあ、レイダースはお子様映画、「ロマンシング・ストーン 秘宝の谷」は大人向け、ということなのだろう。

 だったら、「マッドマックス 怒りのデスロード」はどうなるのか。アクションのつるべ打ちは「レイダース」の比ではない。いやアクションだけで成り立っているのだ。
 でも十分面白い。飽きないしダレない。
 大音響でロックを奏でる車両。先頭でギターを弾きまくる男。とんでもすげぇ発想だ。
 ジョージ・ミラー監督っていったいいくつなんだ? 調べたら今年で70歳になるらしい。70歳監督が撮る映画ではない!

 映画はシリーズ化されるらしい。今度は全作大きなスクリーンで観賞したい。




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転載:「さくや妖怪伝」
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Author:kei
新井啓介
ライターの・ようなもの
まぐまPB「夕景工房 小説と映画のあいだに」(studio zero/蒼天社)
「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79」(文芸社)
神保町で働いています。

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